日本代表22歳FW中村敬斗、海外挑戦で“完全戦力外”「本当に苦しかった」 乗り越えた大きな壁「這い上がろうと思った」【現地発】

【インタビュー】19年夏にG大阪から海外へ、オランダ・ベルギー時代は「苦しい期間」

オーストリア2部でのプレーを決断「その時は日本には帰るつもりはなかった」

当時中村は19歳。さまざまなチャレンジがダイレクトに自身の血となり肉となる時期だ。だからこそ試合に出続けて、自分の成長と向き合い続けなければならない大事な年代でもある。

「本当にそうです。試合に出られると思って行ったんですけど、開幕戦から2試合は出られたものの、そこからいきなり外されてしまって。もちろん(シント=トロイデンでの)半年を別に無駄にしたとは思っていません。その半年間もやれることは全部やってきましたから。ただ、冬の移籍期間に入った時には『場所を変えたい』と思いました。幸いにも、トゥウェンテでの半年間はスタメンでずっと出て、リーグ戦でも4点は取っていたので、その時のプレーを評価されて、ジュニアーズ(LASKリンツのセカンドチーム相当)が取ってくれたんです」

試合に出たい。その思いは選手なら当然ある。その一方、オランダやベルギーの1部リーグでプレーしていた選手からすると、オーストリア2部リーグはどのように見えていたのか。そこに抵抗はなかったのだろうか。

「LASKリンツというチームは、ヨーロッパリーグとかにも頻繁に出てくるクラブという認識はありましたし、そこのセカンドチームということで、チャンスがあればトップチームへ上がれると聞いていました。だから全然マイナスな考えはなく、もうとにかく試合に出ることしか頭になかった。その時は日本には帰るつもりはなかったので、ヨーロッパで少しリーグが下がってもいいからとにかく試合に出続けて、そこから這い上がるという形を取ろうと思っていましたね」(中村)

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