【J1採点&寸評】川崎×G大阪|後半に大失速した川崎が逆転負け。2失点で食い止めたG大阪・守護神の健闘が光った

川崎――流れが変わった後半に総じて失速。

[J1第2ステージ17節]川崎2-3G大阪/11月3日/等々力

【チーム採点・寸評】
川崎 4.5
G大阪を圧倒し、前半で2点をリード。後半はさらに点差を広げようと試みたが、失速して逆転負けを喫した。勝ちきらなければならない試合だった。

【川崎|採点・寸評】
GK
30 新井章太 5.5
1失点目が悔やまれる。失点はどれも際どいでGKとしては厳しい場面を作られていた。苦しい後半をしのいでほしかった。

DF
5 谷口彰悟 5
車屋との急造のCBコンビながら、前半は勇気を持って最終ラインを高く維持していた。それだけに、後半の失速が残念。厳しい時間帯を踏みとどまる力強さが足りなかった。

6 田坂祐介 5(71分OUT)
組織として完璧に守れていた前半の内容を、後半も継続できなかったのが悔やまれる。相手を勢い付かせる1失点目はボールホルダーに身体を寄せたために生まれた裏のスペースを上手く使われてしまった。

20 車屋紳太郎 5
谷口とともに強気のライン設定で、前半はオフサイドを奪い続けた。見事なコントロールだったが、後半に失速。75分にはバックパスをミスして決定的なピンチを作られるなど、集中が途切れる場面が見られた。

MF
21 エドゥアルド・ネット 5
相手からのプレスをものともせず、前方にパスを捌いた前半はリズムを作った。ただ、押し込まれた後半は劣勢に回り、力強さを発揮できなかった。

14 中村憲剛 5
前後半を通し、ボランチとして試合をコントロールする役割に徹する。相手のボランチから常に圧力を掛けられながら、何の問題もなく試合を組み立てるセンスはさすが。だが、苦しんだ後半は相手の攻勢を撥ね返せなかった。

18 エウシーニョ 5.5
前半は常に前方に顔を出し、2点目の落ち着いたアシストでも貢献した。37分の決定機を決めていれば試合は決まっていただけに冷静にプレーしたかった。

2 登里享平 5.5
積極的な攻撃参加を見せ、3分に決定機を作ると、6分の先制点のきっかけとなるクロスを入れるなど攻撃のリズムを作った。先発出場は、第1ステージ16節以来。

川崎――交代の札はいずれも機能せず。

FW
16 長谷川竜也 6(67分 OUT)
6分の先制点を皮切りに前半は攻撃を牽引。スピードと技術の高さを活かしてG大阪を押し込んだ。後半はチームの失速とともに消えたが、彼だけの責任ではない。2失点後に交代した。

26 三好康児 6(78分 OUT)
前半は良い流れの中でプレーを続け、18分の決定機を落ち着いて蹴り込むなど活躍した。後半も強気の姿勢を崩さず、仕掛け続けたが悪い流れには抗えなかった。

13 大久保嘉人 5.5
中盤にポジションを落とし、リズムを組み立てた前半は見事。3列目から最前線まで飛び出して相手を撹乱し、2点に絡んだ。22分にはオーバーヘッドシュートを試みるなど積極性も披露。ただ、チームがリズムを失った後半は消えた。

交代出場
MF
19 森谷賢太郎 5(67分 IN)
2失点後の難しい時間帯に、長谷川に代わりピッチに入る。トップ下を任されたが、後ろに全体の重心が下がってしまい、パスを引き出せず。思うようにプレーできなかった。

MF
22 中野喜大 4(71分IN)
同点にされた展開の中、勝ち越しにつながる活躍を期待されてピッチに入るが、仕掛けの場面でボールロストを繰り返してしまう。風間監督の期待に応えられなかった。

FW
9 森本貴幸 5(78分IN)
逆転された後2トップの一角として起用されるが、思うようにボールに絡めず。それでも83分にシュートを放つ場面があったが、枠を捉えられなかった。

監督
風間八宏 5
前後半で、両極端な試合をしてしまった。起用した若手がともにゴールを奪い、2点をリードした前半の采配は今季最高レベルのもの。その2点差を守れず逆転された後半の戦いが悔やまれる。

G大阪――3点目を与えなかった東口の働きが逆転勝利を呼び込んだ。

【チーム採点・寸評】
G大阪 7
敵地で0−2とリードされながらも気持ちを切らさず後半に臨むと、その後半に川崎を圧倒して逆転勝利。シーズンを2連勝で締めくくった。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6.5
2失点ともGKとしてはできるだけのことはやっていた。チーム全体が悪い流れのなか、決定的な3失点目を与えなかった堅守がチームを勝利に導いた。

DF
22 オ・ジェソク 5.5
前半の立ち上がりに何度か突破され、難しい局面を迎えてしまう。ただ、後半に入ると1対1で強さを見せ、逆転勝利に貢献した。

8 岩下敬輔 5(45分OUT)
前半の間に交代を余儀なくされたのは、2失点の責任を取らされた形か。岩下個人というよりもチーム全体が悪かっただけに同情させられる交代だった。

6 金 正也 6
2点を先行される難しい試合運びを強いられた。試合中にコンビを組むCBが入れ替わったが、そつなくプレーして逆転勝利を呼び込んだ。

4 藤春廣輝 5.5
反撃の口火を切る1点目は積極的な攻撃参加から。思い切りの良いシュートでチームを波に乗せた。ただし、エウシーニョの対応にはて手こずった印象。評価の難しい試合となった。

MF
21 井手口陽介 6
苦しんだ前半も守備では厳しさを見せていた。ボランチのポジションから攻撃参加を続け、チームを勢い付かせる2点目を奪った。

15 今野泰幸 6
試合中にボランチからCBにポジションを下げるが、難なくこなしたのはさすが。攻勢に出た後半は、最終ラインでチーム全体を支えた。

11 倉田 秋 6
サイドハーフとトップ下をこなし、3ゴールに絡む活躍。ここぞという場所を探り当てる嗅覚は見事だった。

19 大森晃太郎 5.5(63分OUT)
前半立ち上がりから守備面で苦労。攻撃に切り替わった局面でボールに絡むが、30分のチャンスもGKの正面だった。あまり良さを見せられなかった。

7 遠藤保仁 6
前後半を通し目立つプレーはなかったが、要所要所を抑えていた。チームを勝利に導く我慢のプレーだった。

G大阪――アデミウソンは、ほとんどの時間帯で消えていたが…。

FW
9 アデミウソン 6
90分間を通してほぼ消えていたが、76分に決めた逆転シュートは見事。狙いすましてコースを打ち抜き、勝点3をもたらした。

交代出場
MF
13 阿部浩之 5.5(45分IN)
前半終了間際にピッチに入ると、大逆転劇を影で支えた。後半ロスタイムの決定機は決めておきたい。

FW
23 呉屋大翔 ―(63分IN)
投入直後からボールに絡み、2得点に関わった。ペースチェンジの一翼を担っており逆転勝利に貢献した。

監督
長谷川健太 6.5
試合内容で圧倒され、2点をリードされるなか、選手の配置を代え、前半から選手を交代するなど積極的に試合展開を変えようと試みた。その采配が逆転勝利をもたらした。

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