【U23】藤春、オウンゴール…涙の謝罪「この借りは返す」

◆リオデジャネイロ五輪 男子サッカー ▽1次リーグB組 日本2―2コロンビア(7日・マナウス)

2―2と引き分けたコロンビア戦で、24歳以上のオーバーエージ(OA)として手倉森ジャパンに参加するDF藤春広輝(27)=G大阪=が、後半20分 の痛恨のオウンゴールを涙で謝罪した。差が2点になる大ピンチだったが追いつき、1次リーグ突破に望みをつないだ。元日本代表DFの田中マルクス闘莉王 は、システム変更が功を奏した点や課題を挙げた。

何度も言葉を詰まらせ、涙声で藤春は悪夢の瞬間を振り返った。「本当に覚えてないくらいの感じで、クリアしようと思った時には足に当たっていた…」。後 半20分。GK中村がはじいたボールが足元へ。周囲に相手選手はおらずフリーだったが、利き足とは逆の右足に当たったボールは、痛恨のオウンゴールとなっ た。

2点差とされたチームはその後、FW浅野とMF中島の得点で追いつきドロー。何とか勝ち点1をつかんだ。「本当にみんな最後まで戦ってくれて…。気にし なくていいと言ってくれて、何とか次につながった」と仲間への感謝を繰り返した。第1戦のナイジェリア戦でも、相手のドリブル突破を許して1失点目に関 与。この日は持ち味のスピードに乗った攻撃参加でチャンスに絡み、前半35分にはクロスに頭で合わせる決定機も迎えたが、シュートはゴール右に外れた。 OAとしてチームを高める役割は、まだ果たせていない。

11年のプロデビュー時は、緊張のあまり腹痛を起こし、前半で交代させられるなどひ弱な存在だった。そこからメンタル面の改善に取り組み、G大阪のチー ムメートで元日本代表MF遠藤を手本に「どんな試合でもプレーを楽しむこと」を意識し、OAに選ばれるまでに成長してきた。

15年の東アジア杯(中国)以来の日の丸を背負った国際舞台で、想像を超える逆境に見舞われたが「まずはしっかり切り替えることが一番。チームが望みを 残してくれたので、この借りを返せるくらいのプレーをできれば」と言葉を絞り出した背番号4。この大失態を取り返す舞台は、まだかろうじて残っている。

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