【J1採点&寸評】G大阪×仙台|2発のパトリックが最高点! 米倉や倉田の働きも評価

今季初ゴールの米倉、1アシストの倉田は、パトリックに次ぐ高評価。

【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
前半は左サイドの攻撃が機能し、主導権を握りながらFKから先制。後半に入ると一転して押し込まれたが、途中出場のパトリックが2ゴールと“ヒット”。試合運びに課題は残ったものの上手く逃げ切った。

仙台 5.5
1ゴールはセットプレーからGKのミスによるもの。それ以外にもチャンスは作れており、攻撃自体は決して悪くなかった。一方で守備には課題が残り、セットプレーを含めて3失点。勝負どころで耐え切れなかった。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
後半のCKでR・ロペスのヘディングシュートを正面で受けるも、まさかの“ポロリ”で失点。リードをフイにしたミスは減点だが、その後は好セーブでピンチを立て続けに凌いだ。

DF
14 米倉恒貴 6.5
遠藤のピンポイントFKに飛び込んでヘディングゴール。今季初ゴールでチームに勢いをもたらした。後半は上がる回数が減ったが、それでも力強い守備で勝利に貢献した。

5 丹羽大輝 6
中盤や前線に指示を送りながら、陣形をコンパクトに保って守備の安定化に貢献。1失点はGKのミスによるもので、守備組織自体は最後まで強度を保っていた。

6 金 正也 6
前半は裏のスペースを突かれる場面もあったが、その後は相手を視界に収めながら対応。後半は押し込まれる時間帯もあったものの、身体を張った守備で逃げ切った。

4 藤春廣輝 6
序盤からスピードあるドリブル突破でサイドを打開し、絶妙なクロスを供給。後半に入っても機を見た上がりで攻撃を援護し、その後は素早く帰陣するなど、守備の意識も光った。

MF
15 今野泰幸 6
後方でシンプルにボールを捌いてビルドアップに関与。攻撃参加の多い倉田をサポートしながら、広範囲のスペースに目を光らせた。常にインターセプトを狙う姿勢も光る。

11 倉田 秋 6.5(84分OUT)
ドリブルでタメを作りながらパスのタイミングを図るなど、ボランチでのパスさばきが板に付く。78分にはサイドから切れ込み、パトリックのゴールを演出。特長が活きた場面だった。

今季ノーゴールだったパトリックが、途中出場で2ゴールと爆発。文句なしのMOMに。

MF
13 阿部浩之 6
攻撃から守備への切り替えスピードは両軍の中で群を抜き、豊富な運動量も特筆に値する。ただ好機でシュートの精度を欠いており、米倉との連係にもやや物足りなさが残った。

19 大森晃太郎 6(69分OUT)
序盤からトップギアで走り回り、藤春と連動して左サイドを何度も打開。相手を引き付けるフリーランも効いていた。ただ後半は徐々に運動量が落ち、スピード感も衰えた。

7 遠藤保仁 6
正確な右足のキックで米倉の先制ゴールを演出。ボランチの位置から最前線まで、状況に応じて動き回り攻守両面で貢献したが、後半に入ってやや高い位置での絡みが減った。

FW
9 アデミウソン 5.5(65分OUT)
背を向けてボールを受ける回数が多く、渡部らに球際を狙われた。ただ、フリーで待ち構えている状況も多く、周りが上手く活かし切れれば、より脅威を与える存在となるはず。

交代出場
FW
29 パトリック 7(65分IN)
78分には中央で待ち構えてヘディングシュートを放ち、今季初ゴールをマーク。さらに終了間際、今度は左足で強烈なシュートをお見舞いし、この日2ゴールと大爆発した。

MF
21 井手口陽介 6(69分IN)
投入直後から全力で相手に寄せてプレッシャーをかけて、相手ごと潰す迫力でボールを奪いにかかった。幅広く動き回って守備をこなし、その献身性でチームを助けた。

DF
22 オ・ジェソク ―(84分IN)
疲れの見え始めた倉田に代わって投入。逃げ切り要員としての意味合いが強かったが、怪我から久しぶりに復帰し、ピッチで元気な姿を披露した。

監督
長谷川健太 6.5
勝負どころでパトリックの投入、後半途中に倉田を後左MFにシフトしたのが大当たり。倉田とパトリックのコンビで決勝点をもぎ取った。守備も最後まで一定の安定感を保った。

1失点目に絡んだ石川、寄せが甘かった渡部らが、この日の最低評価「5」に。

【仙台|採点・寸評】
GK
21 関 憲太郎 5.5
FKから近距離からのシュートで先制点を献上したが、これを止めるのは至難。パトリックのシュートを防ぐ好セーブが一度あったものの、その後は2失点で評価を下げた。

DF
27 大岩一貴 5.5(76分OUT)
30分のFKでは、ドンピシャのタイミングでヘディングも枠を捉え切れず。藤春のスピード溢れる突破に苦戦し、左サイドから打開された。攻撃でも十分にサポートできず。

13 平岡康裕 5.5
右サイドのカバーリングに追われ、エリア内に侵入される場面も多かったが、最後のところで粘り強く対応。徐々に最終ラインが安定感を取り戻すも、終盤に陣形が崩れた。

3 渡部博文 5
アデミウソンと激しいマッチアップを繰り広げ、球際での肉弾戦で強さを発揮した。しかし78分には、エリア内で倉田にラストパスを通されて失点。寄せが甘く、失点の原因に。

5 石川直樹 5
序盤のFKで米倉のマークを外して失点しており、寄せ切れなかったのは大きな減点材料。この1プレーが試合の流れを決めた。その後も時折ミスが見られ、流れに乗るのが遅かった。

MF
17 富田晋伍 6
積極的に上がる三田のスペースを埋めつつ、守備のバランスを意識。アデミウソンにボールが入った際には、CBと挟み込む形で奪った。中央のスペースは上手く潰していたと言える。

18 三田啓貴 5.5(84分OUT)
22分の機を見た飛び出しは絶妙。裏のスペースを突いて好機を作っており、枠にシュートが飛べば1点ものだった。一方の守備では、パトリックのマークを外して失点した。

ひとりだけ怖さを感じさせたR・ロペス。そのドリブルは脅威となっていたが…。

MF
7 奥埜博亮 5.5
前半は藤春や大森の動きに引っ張られる形でポジションを下げられた感も。 後半に入ると積極性を取り戻して仕掛けたが、思うようにチャンスに絡めなかった。

10 梁 勇基 5.5
CKでは正確なキックでチャンスを演出し、後半にはR・ロペスの同点弾を呼び込んだ。とはいえ、流れのなかでは効果的に絡めておらず、存在感がやや薄かった。

FW
26 藤村慶太 5.5(80分OUT)
前線で動き回りながらスペースを作り、時にボールを引き出すも、その後のプレー精度はいまひとつ。R・ロペスとのコンビネーションは課題で、不完全燃焼に終わった。

20 ハモン・ロペス 6
ボールを持てば、独特のリズムを刻むドリブルで脅威に。前半終了間際には、鮮やかなステップで今野のマークを外し、バー直撃の強烈ミドル。ひとりだけ“怖さ”が感じられた。

交代出場
DF
25 菅井直樹 ―(76分IN)
積極的に高い位置まで上がって攻撃的な姿勢を見せると、R・ロペスらとサイドから打開を図った。終了間際にシュートチャンスが訪れるも決め切れず。同点の機会を逃した。

FW
9 ウイルソン ―(80分IN)
1点を追うなかで投入され、シュート1本を放ったがゴールにならず。ゴール前を固められた状況では、なかなか特長を発揮できなかった。

MF
28 佐々木匠 ―(84分IN)
思い切り良く仕掛けて相手エリア付近でファウルを誘発。反撃のムードを作り出したが、逆にチームが失点し、結果的に貢献できなかった。

監督
渡邉 晋 5.5
「先に点を取られてしまうと、(相手の)堅い守備がさらに堅くなる」と1失点目を悔やんだ。もっとも、シュート11本と攻撃の形は作れているだけに、あとは“精度”の問題か。

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