大分、被災地を思いG大阪U-23と引き分け 

J3大分は23日、万博記念競技場でG大阪U-23と対戦し、2-2で引き分けた。FW後藤優介(24)が1-2の後半22分にPKで同点ゴールを決めた。熊本地震後初の公式戦で貴重な勝ち点1を得て、チームは暫定3位に浮上した。

二重のプレッシャーに打ち勝った。1-2で迎えた後半22分、同点機のPKを得た。キッカーの後藤がボールをセットすると、サポーターが掲げたゴール裏の横断幕が目に入った。

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甚大な被害を出した14日の熊本地震後、初めての公式戦。「外せない…と思うと足が震えた。いろいろ考えてしまうタイプなので」。力が入ったが、ゴール右にたたき込んだ。今もなお不安な生活を過ごす被災者への思いを込めたゴールだった。

クラブの施設などには大きな被害はなかったが、大分県内にも被害は広がった。後藤ら選手も16日未明の本震の際には、揺れと警報で眠ることができず、不安な夜を過ごした。

片野坂監督は試合前、選手に対し「自分たちがやらないといけない。せっかく試合ができる環境にあるのに、半端なプレーはできない」とゲキを飛ばした。 J2熊本は現在も練習を再開しておらず、公式戦も中止になっている。指揮官は試合後「今も避難生活を送る人たちの励みになるゲームをしようと思った。悪い 結果ではなかったが、勝ちたかった」と話した。

J1の強豪ホープで形成するG大阪U-23を相手に貴重な勝ち点1を得て、暫定3位浮上。5月1日の次戦はホーム(大分銀行ドーム)で富山と対戦する。被災地への思いを忘れず、全力でプレーする。

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