リベリが推薦 ガンバ宇佐美にバイエルン“出戻り移籍”が浮上 日刊ゲンダイ 5月27日(水)9時26分配信
ブンデスリーガの中堅マインツへの移籍が決定的といわれながら、なかなか正式発表が出ないFC東京のFW武藤嘉紀(22)。渦中の武藤がいつ結論を出すの か、スポーツメディアは徹底マーク中だが、そんな武藤の動向に紛れるようにして、大物Jリーガーの海外移籍話が進行していた。
ガンバ大阪のFW宇佐美貴史(23)が、かつて所属していたドイツの名門バイエルン・ミュンヘンに再移籍するというのだ。
宇佐美といえば11年7月、19歳の時にバイエルンから声が掛かってレンタル移籍。大きな話題を集めたが、欧州を代表する名門ではレギュラー争いに絡め ず、11―12年シーズンは3試合しか出場できなかった。12年5月にはブンデス中位ホッフェンハイムに移ったものの、20試合2得点と輝きを見せられ ず、13年6月に古巣のG大阪(当時J2)に出戻った。
当時、宇佐美は「試合に出られないようなヤツはサッカー選手とは言えない。もう海外移籍はこりごり」と話し、周囲は「少なくとも目標である18年ロシアW杯出場までは、海外移籍を封印するだろう」というのが大方の見方だった。ところが、実際は違った。
「宇佐美自身は、失敗に終わったドイツ移籍のリベンジを絶対に果たしたい! の一心でトレーニングに励み、復帰1年目は、18試合出場19得点の活躍でG 大阪のJ1復帰に大貢献。昨季のJ1でも好パフォーマンスを見せてJ、ナビスコ杯、天皇杯優勝の3冠達成の原動力となった。ドイツでは試合に出られないつ らさに耐え、G大阪では期待という重圧を背負いながら結果を出し続け、課題とされたメンタル面のひ弱さも改善された。満を持しての欧州再挑戦なのです」 (代理人関係者)
移籍先ともっぱらのバイエルンは現在、チーム編成の過渡期を迎えている。
近年のバイエルンの強さは右のロッベン(オランダ代表)、左のリベリ(元フランス代表)の強力サイドアタッカーの充実ぶりがあるが、32歳のリベリ、 31歳のロッベンはもともとケガを繰り返すタイプの上、ここ1年はコンディション不良にも悩まされ、2人は4月途中から戦線離脱したまま、今季を終えてし まった。
「バイエルン上層部はリベリ、ロッベンに代わるサイドアタッカーをずっと探していました。一度は戦力外とした宇佐美に再び声を掛けることになったのは、意 外にもリベリの口添えがあったからです。リベリは宇佐美が在籍していた当時から、その能力を高く評価。宇佐美がバイエルンを離れた後も『メンタルさえ強く なればモノになる』と何度もクラブ幹部に話していた。バイエルンは宇佐美についてリサーチし、メンタル的にも何の問題もないと判断して獲得のゴーサインを 出したのです」(前出の関係者)
移籍発表は、Jリーグ前期最終節(6月27日)が終了した直後といわれている。宇佐美は欧州のプレシーズン直前という絶好のタイミングで、再挑戦に挑む。