【J開幕!大阪ダービー展望】「華麗なパス」か「高速カウンター」か!レジェンドOBが語る激突の行方
いよいよ今週末、明治安田Jリーグ百年構想リーグが幕を開ける。今大会は短期決戦であることに加え、J1は東西2つに分けた地域ラウンドのため、ライバル同士が激突する「ダービーマッチ」が増加する。
関西圏では、6日(金)の京都サンガF.C.対ヴィッセル神戸による「関西ダービー」を皮切りに、翌7日(土)にはセレッソ大阪対ガンバ大阪のライバル対決「大阪ダービー」が開催される。
通算成績(公式戦)ではガンバが30勝、セレッソが24勝とガンバが勝ち越しているが、昨年の開幕戦はセレッソが5-2で大勝を収めた。大阪のプライドを懸けた負けられない戦いが再び始まろうとしている。
この注目の激突を前に、ガンバOBの加地亮氏とセレッソOBの茂庭照幸氏が、試合の見どころを語り合った。
「縦への速さ」と「熟成のパスワーク」の対決
加地氏は、今季の両クラブが目指すスタイルの対比に注目している。ヴィッシング新監督を招聘したガンバは、高い位置からのハイプレスと高速カウンター、そして縦への速さを追求する「ドイツ流」のスタイルへと大きく舵を切った。
対するセレッソは、昨季から磨きをかけてきた華麗でスピーディーなパスサッカーを継続している。加地氏は「どちらが自分たちのパスワークで相手の守備網を崩し切れるか。非常に見応えのある展開になる」と分析し、戦術の完成度が勝敗を分かつと見ている。
レジェンドが指名した「三者三様」のキープレーヤー
この戦術のぶつかり合いの中で、誰が決定的な仕事を果たすのか。両氏が挙げた注目選手からは、各チームの現在の課題と期待が見えてくる。
セレッソOBの茂庭氏が、古巣の最重要人物として真っ先に名前を挙げたのは、精神的支柱である香川真司(36)だ。茂庭氏は香川の「流れを読む力」を最大の特徴に挙げ、勝負どころを見極めて決定的な仕事を遂行する能力は、依然として他の追随を許さないと太鼓判を押す。
一方、対戦相手であるガンバOBの加地氏が、セレッソのキープレーヤーとして注目したのが横浜FCから新加入の櫻川ソロモン(24)である。セレッソは昨季18得点を挙げたエース、ラファエル・ハットンが移籍しており、その穴をどう埋めるかが喫緊の課題となっている。加地氏は、パスでゴール前までボールを運べるセレッソの強みを生かすためにも、191cmのフォワード櫻川が「高さを生かして仕留める迫力」を見せられるかどうかが、得点力維持の鍵を握ると指摘した。
その加地氏が、ガンバの命運を託す存在として指名したのが山下諒也(28)だ。山下はヴィッシング監督が求める「速くて強いサッカー」を象徴するスピードとフィジカルを兼ね備えており、昨季から向上している得点力が爆発すれば、ガンバの新たな攻撃スタイルを完成させる最後のピースとなるだろう。
「育成」と「勝利」の狭間で試される指揮官の決断
降格・昇格が存在しない百年構想リーグは、監督の采配も注目点となる。茂庭氏は「若手を大胆に抜擢して育成を優先するのか、あるいは優勝してACLE(ACLエリート)の出場権を取りに行くために最強布陣で臨むのか」が、今大会の戦略的な分かれ目になると語る。
自身が監督ならどちらの道を選ぶかという問いに対し、茂庭氏が「うまく融合させる」と巧みにかわすと、加地氏が「(どちらかに振ると)はっきり言うと思ったのに」と笑いながらツッコミを入れる一幕もあった。OB同士の和やかなやり取りの裏側で、ピッチ上では「個」の力と戦略が激しく火花を散らすことになる。



