J1・G大阪・安部柊斗、無回転ミドルで勝利に貢献 2度退場経て加入後初ゴール「『まだ禊は終わってない』と言われた」ACL2でも本領発揮誓う

明治安田J1第29節第2日(13日、G大阪1-0浦和、パナスタ)ホームで3万1998人を迎えたG大阪は、試合終盤にMF安部柊斗(27)が得点を奪って浦和に勝利した。

無回転のミドルシュートを突き刺し、安部が待望の加入後初ゴールでチームを勝利に導いた。「いい形で自分の前にこぼれてきた。タイミングも時間もあったので、しっかりミートすることを意識してあとは当てるだけでした」。笑顔がはじけた。

肌に暑さがまとわりつく湿度90%のパナスタを、試合終了のホイッスルまで駆け抜けた。前半からボール奪取に絡み、2列目からDF初瀬のクロスに飛び込む場面を作っていた。「2列目からの飛び出しは(マークが)つきづらい。どんどん自分の良さを出していきたい」。ゴールは後半40分。ペナルティーエリアの右外から右足シュートを決め、先制点が決勝点になった。両チームトップの走行距離11・5キロを走り抜いた。

5月にベルギー2部モレンベークから新加入。6月にG大阪デビューを果たしたが、7月16日の天皇杯3回戦・山形戦で足を高く上げたプレーで一発退場。公式戦2試合の出場停止になった。さらに出場停止明けに行われた8月16日のJ1・広島戦で右足を高く上げてGKに突っ込むプレーで再び退場。さらに2試合の出場停止が課されていた。

「本当に迷惑をかけてしまった」。試合後には「禊(みそぎ)」という言葉でこの日のゴールを振り返ったが、「山下選手とか宇佐美選手には試合後、ロッカールームで『まだ禊は終わってない』と言われたので」と苦笑い。「レッドカードもらった時は『気にしないで』と言ってくれた。自分自身は反省というか、落ち込んでしまった。それでもチームメートが自分を必要としてくれたので、ピッチで貢献できるようにという思いがあった」。そう直近の日々を振り返り「もっともっと恩返しできるように頑張りたい」と誓った。

17日にはACL2の初戦を迎える。加入時に「ACL2にも参加するということで試合数は増えますし、自分がすごく試合をやりたい選手。そこもひとつの決め手になった」と大会の意義を語っていた安部は「コンディションもすごくいい。連戦でも全然いけると思いますし、90分強度高くできると思う」と意気込んだ。持ち前の走力を生かし、恩返しを続けていく。

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