U-20W杯逆転選出狙うMF名和田我空「もちろん危機感は持っている」選抜帯同の遠藤保仁コーチもアピールに期待

昨年10月から遠ざかっている世代別代表復帰に向けて、そして目標のU-20ワールドカップ出場のため、大事な2日間がやってきた。U-22 Jリーグ選抜の一員として「JFA/Jリーグポストユースマッチ」に臨むMF名和田我空(G大阪)が活動初日の12日、報道陣の取材に対応。U-20日本代表入りに向けて「ここもチャンスの場だと思っている。最後に食い込んでいけるように自分の価値を示したい」と熱く意気込みを語った。

【動画】日本代表DFがセンターサークルから6人置き去りゴール  U-22 Jリーグ選抜は、Jリーグで出場機会の少ないポストユース世代の育成・強化のために4月に始まったJFA・Jリーグの共同プロジェクト。本来は「U-22」世代を対象にメンバー編成が行われる企画だが、今年9月から10月にかけてU-20W杯を控えていることもあり、第1〜2回は2005年以降に生まれたU-20世代を中心に招集されている。

06年生まれの名和田もU-20W杯を目指す選手の一人だ。23年夏にはU-17日本代表の中心選手としてU17アジア杯に出場し、最優秀選手と得点王をダブル受賞した世代屈指のスター選手だが、同年秋のU-17W杯では2試合の出場機会にとどまり、それ以降は代表招集の機会が激減。参加したのは昨年10月のスペイン遠征のみで、今年2月のU20アジア杯も招集外となっており、ここから”下剋上”を狙う立場にある。

今季加入したG大阪でも難しい時期が続いており、開幕節・C大阪戦こそ先発出場を果たしたが、先発はその1試合のみ。続くJ1リーグ戦での出場機会は第3節・岡山戦の11分間、第6節・横浜FM戦の6分間に限られている。「もちろん危機感は持っているし、苦しいなかでやっているので、そういう部分を含めてこれをどういう活動にするかが大事だと思う」(名和田)。その言葉どおり、ここで浮上のきっかけを掴みたいところだ。

出場機会は限られているものの、来るべき日のために爪を研いできた自負はある。この日、試合に出場できない期間での積み上げについて問うと「どこを積み上げるというよりは毎日積み上げることが大事」と言い切った名和田。「やり続けているので、常に準備をできているという自信がある。それが結果につながってくると思う」と力を込めた。

13日の関西学生選抜とのトレーニングマッチに向けての準備期間はこの1日だけだが、そのことを言い訳にするつもりもない。「2日間で連係もあまりないので、各個人の個の力、それぞれのアイデアで、いい選手は誰とでも合わせられると思う。時間関係なく合わせていきたい」と意気込む。

そんな名和田には強力なサポート役もついている。今回のJリーグ選抜にはG大阪でコーチを務める遠藤保仁氏が帯同。初日の練習では名和田らアタッカー陣の居残り練習に付き合うだけでなく、最後はFKの個人指導も行い、気にかけている様子を見せていた。

そんな遠藤氏は練習後、クラブの未来を背負う18歳への期待を隠さなかった。

「本来はここに来るべき選手じゃないと思っている。チームでは彼のポジションの層が厚く、競争に勝たないといけないが、本来であれば毎試合ガンバの試合に出てほしい思いもある。持っているものは間違いなく良いものを持っているし、彼自身もそうだけど、周りにいる選手の助けも借りながら、今年1年目なのでミスも恐れず積極的にトライしてほしい。ここに来れば違いを生み出すくらいの選手だと思うし、そのプレーを明日の試合で見せてほしい。彼にとってもいいきっかけになる2日間になればと思う」

関西学生選抜とのトレーニングマッチはU-20日本代表の船越優蔵監督も視察を予定しており、名和田にとって最大のアピールチャンス。今季から新たに師弟関係を組む日本代表レジェンドの下で、真価を示せるか。

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