U-20世代の第2回Jリーグ選抜が大阪で始動!! 遠藤保仁vs青山敏弘コーチがミニゲーム指揮、居残り練習も熱心にサポート「試合に絡めていない悔しさを…」

ポストユース世代の育成・強化を目的に始まった日本サッカー協会(JFA)とJリーグの協働プロジェクト「JFA/Jリーグポストユースマッチ」(13日)に臨むU-22 Jリーグ選抜が12日、大阪府内で始動した。全国各地のJクラブから集まった18人が集合し、居残り練習も含めて約1時間半のトレーニングを行った。

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「JFA/Jリーグポストユースマッチ」は今年4月下旬に千葉県内で行われた第1回に続き、今回が2回目の活動。大阪開催ということで西日本のJクラブに所属する選手が参加対象となり、前回は招集されながらもコンディション不良で不参加となったMF西原源樹(清水)や、ACLEの関係で前回活動に参加できなかった川崎FのDF野田裕人(川崎F)、DF土屋櫂大(川崎F)も参加した。

チーム名称には「U-22」とあるが、前回に続いて招集されたのは2005年以降に生まれた20歳以下のロサンゼルス五輪世代。9月下旬にU-20W杯を控えるなか、選考合宿の意味合いも色濃い活動となった。監督はU-20日本代表コーチの菅原大介氏が担当。スタッフ陣には現在A代表コーチを務める前田遼一氏、ガンバ大阪コーチの遠藤保仁氏、サンフレッチェ広島コーチの青山敏弘氏と錚々たる顔ぶれが並んだ。

活動期間は2日間に限られ、13日には関西学生選抜との試合を控えるため、この日が最初で最後のトレーニング。選手たちはウォーミングアップを行った後、前田コーチの指揮のもと、A代表が普段実施しているのと同様のスローイン起点でのパス練習に取り組んだ。前田コーチは選手たちに対し、しきりに「声を出そう」と声をかけており、やや緊張気味な雰囲気でのトレーニングとなった。

練習の最後には7対7のフィールド7対7のミニゲームも実施。ビブス組には遠藤コーチ、ビブスなし組には青山コーチがつき、円陣を組んで声をかける姿が見られた。遠藤コーチは「選手の特徴を全部は把握していないので特別な何かを言ったわけではない」と振り返りつつも、「こういう年代でも勝負にこだわりながら練習からやってほしい、積極的にミスを恐れずにトライしてほしいと伝えた」といい、選手たちは真剣に聞き入っていた。

▼ビブス組(遠藤チーム)

井上愛簾(広島)

嶋本悠大(清水)    杉浦駿吾(名古屋)

揚石琉生(栃木SC)

野田裕人(川崎F)   松本遥翔(鹿島)

土屋櫂大(川崎F)

GK張奥林(G大阪)

▼ビブスなし組(青山チーム)

ワッド・モハメッド・サディキ(琉球)

平賀大空(京都)    名和田我空(G大阪)

嶋本悠大(清水)

北島郁哉(鳥栖)    森壮一朗(名古屋U-18)

田所莉旺(長崎)

GK内山翔太(新潟)

※MF濱崎健斗(神戸U-18)は平賀に代わって途中出場

※MF由井航太(福島)は一部別メニュー調整

練習終了後には守備陣、攻撃陣に分かれて個人練習を実施。攻撃陣が参加したシュート練習では青山コーチがサイドチェンジを蹴ってクロッサーにつなげたり、ストライカーには遠藤コーチがスルーパスを出したりと、近年まで現役トップ選手だったコーチ陣が積極的にサポートしていた。

遠藤コーチのシュート練習は2つのコーンで動きを限定しつつ、一瞬の動き出しからの少ないタッチでシュートに持ち込むことが求められるメニュー。遠藤コーチは「敵のいないシュート練習だけどフリーで打つシュートが入らないと(試合でも)なかなか入らないし、ただ打つというよりは動きをつけながらリアルに近づけて(取り組んだ)。前の選手が残って(居残りで)シュートを打つのは若い選手にとって重要なこと。短い時間だったけど、積極的に彼らが取り組んでくれたのでよかった」と狙いを明かした。

また青山コーチは、同じボランチの嶋本と長く話し込む場面が見られた。7対7でも青山コーチのチームでプレーしていた嶋本によると、いまの清水での現状の役割に合ったアドバイスをもらったといい、13日のトレーニングマッチに向けて「明日は大学生との試合になるけど、もっともっと若い選手がパワーを持ってやらないといけないと思うのでファウル覚悟というとおかしいけど、身体をぶつけ合ってでもタフにやっていけたらと思う」と意気込んでいた。

13日に対戦する関西学生選抜はすでにプロ内定が決まっているFW金本毅騎(阪南大3年=C大阪U-18/C大阪内定)、FW中田有祐(阪南大3年=仙台ユース/仙台内定)ら普段から試合に出場している選手もメンバーに入っており、嶋本の言葉どおりタフさが求められる試合になりそうだ。遠藤コーチは「2日間で急激に上手くなったりすることはないと思うけど、普段あまり試合に絡めていない選手が多いし、その悔しさをここで出せばいいんじゃないかと思う。アンダーの世界大会もあるし、そこに向けてアピールしてほしい」と期待を口にした。

またこの日はやや活気の少ない練習になったなかで「プレーでもそうだし、コーチング面でも積極的にやってほしい」と要求。「こういうところでは遠慮したら損。今日は(U-20日本代表の)船越監督も来ていたし、明日は各世代の監督が来ると思うので、いいアピールの場になる。コーチングもサッカーにおいて一つの重要なポイントになるので、プレーでもそういう面でも頑張ってほしい」と鼓舞していた。

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