得点生んだ名和田我空のコーナーキックに遠藤、前田らレジェンドの教え U-22Jリーグ選抜の意義光る- Clone
(サッカー・練習試合、U-22Jリーグ選抜2(PK4-5)2関西学生選抜、13日、大阪・J-GREEN堺)U―22(22歳以下)Jリーグ選抜は関西学生選抜と練習試合を行い、2―2で突入したPK戦で4―5で敗れた。前半にMF名和田我空(G大阪)のコーナーキックからMF平賀大空(京都)のヘディングで先制するなど、敗戦の中でも狙い通りのプレーが光った。
チームの狙いに合わせて自在に弧を描くキックで、名和田がチーム最初の得点を生んだ。
「キック自体のフィーリングはよかった。セットプレーでアシストできてよかった」
前半42分、左のコーナーキックから相手DFを越えてMF平賀(京都)の頭に合わせた。その直前にも同じ位置からコーナーキックを蹴った後、名和田はFW井上(広島)に「(入るのが)早い」などと指示を送っていた。ネットを揺らした平賀は「(一回目のキックは)サインがあったのでニアにボールが行くとわかった。次はファーに来るかなと思ったけど、我空が同じサインを出していたので(ゴールに入る位置の)共有はできていたと思います」と振り返り、「我空がスーパーすぎた」と絶賛するボールで得点を生んだ。
名和田はこの活動でコーチを務める遠藤保仁コーチからG大阪でもキックを教わっており、加えてA代表でセットプレーを担当する前田遼一コーチも同じくこの活動のコーチとして助言を与えていた。日本サッカー協会とJリーグによる20歳前後の「ポストユース世代」の選手の強化などを目的に実施している取り組みならではのコーチ陣の競演も、得点を生むプレーに一役買った。
教えが結実するプレーにチームの監督を務めたU―20日本代表コーチの菅原大介氏は「(セットプレーでは)育成年代からサムライブルーまで共通認識を持とうとしている中で、前田コーチが言ったことを表現しての得点だった。年代別の垣根を越えて前田コーチが来てくれ、Jリーグの垣根を越えて遠藤コーチが来てくれた。年代、チームの垣根を超えて選手を成長させようと協力していただいた。すごくポジティブな活動」と総括した。
結果が出たが流れの中で得点は奪えず、名和田は「このままではいけない」と危機感をにじませた。神村学園高から今季新加入の18歳は活動の経験を生かしG大阪のポジション争いに挑む。(邨田直人)



