【G大阪の開幕スタメン予想&最新序列】ダワンの穴埋めは簡単ではない。注目は奥抜加入の両ワイド、ジェバリ&宇佐美の同時起用には不安も…

指揮官にとって最大の悩みになりそうなのは?

昨季はリーグ戦で4位に食い込み、充実のシーズンを過ごしたガンバ大阪。「一言で言えば『チャレンジ』。ゼロからの挑戦になると選手には伝えた」と3年目の指揮となるダニエル・ポヤトス監督は謙虚な姿勢を崩そうとはしなかったが、戦力的には「マイナスからの挑戦」となるのが現状だ。

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昨季ブレイクした坂本一彩が期限付き移籍でベルギーに渡っただけでなく、始動後にダワンが流出。昨季、完成したはずのチームベースを再構築することがシーズン序盤のミッションだ。

4-2-3-1の基本ベースに揺るぎはなく、移籍組以外のレギュラー陣の顔ぶれにも大きな変化はないが、今季はより敵陣深くでのボール奪取を目ざすのが基本方針だ。

「今季はより得点数を増やすことが課題」と昨季リーグ2位の失点数の少なさを誇った守備陣を支えた中谷進之介も語るが、前線の軸は宇佐美貴史で変わりはない。

本領発揮が待たれるイッサム・ジェバリと宇佐美の同時起用は守備の強度に不安を残すだけに、トップ下は昨季序盤もレギュラー格だった山田康太が軸か。坂本とは異なるタイプだが、よりシュート力を持つ南野遥海も、1トップやトップ下でブレイクが待たれる存在だ。

大物ルーキー、名和田我空も注目の存在だが、若手だからと言って安易にチャンスを与えないのがポヤトス監督だけに、まずは少ないチャンスでアピールしたい。

ピンポイントの補強にとどまった今季だが、注目は日本代表経験を持つ奥抜侃志が加わった両ワイドで、昨季以上の武器になりそうだ。黒川圭介との連係も良く、奥抜が左サイドで起用された場合はウェルトンが右に回る可能性もありそうだ。ただ、2月5日の練習にウェルトンは不在。C大阪との開幕戦に間に合うかは不透明である。

ウェルトンと山下諒也は昨季、攻守で十分な機能性を見せたい一方でフィニッシュには難を残したが、奥抜は「二桁得点を目ざしたい」と意欲的。両ワイドは今季も安定稼働が期待できそうだ。

佐々木翔悟が加わった最終ラインもレギュラー陣の顔ぶれに変化はないが、左利きの佐々木が早期フィットすれば、昨季CBとして急成長した福岡将太を手薄な右SBの控えとしても使うオプションが増えそう。ただ、中谷のフル稼働は堅守の継続に向けては不可欠になるだろう。

一方で指揮官にとって最大の悩みになりそうなのは、ダワンが移籍したボランチ陣の組み合わせである。

鈴木徳真が昨季に輝きを見せたのは、ダワンとの阿吽の呼吸を構築したからだが、ボール保持時には強みを見せるネタ・ラヴィも守備には難がある。昨季終盤に急成長した美藤倫も選択肢にはなるが、攻守両面で空中戦でも機能したダワンの穴埋めは簡単なミッションではないだろう。

ただでさえテンションが高まる開幕戦に加えて、今回はC大阪との大阪ダービーとなるだけに自ずと両チームのテンションは上がる。「昨年から続けてきたことを見せられる場だし、見せる必要がある。あとは結果として勝つことで自分たちにも勢いが出るし、サポーターも後押ししやすくなる」と鈴木は言う。

多少の不透明感や不安を一掃するうえで、単なる勝点3以上の意味を持つ一戦になる。

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