【サッカー】日本のライセンス制度どうなる?JFA宮本会長が現状激白 ヴィッセル神戸・吉田監督は「ACLEとの日程調整をうまくしてもらえたら」と懇願【KICK OFF! KANSAI】
日本サッカー協会(JFA)を訪れ、宮本恒靖会長がゲストで登場した。宮本会長へヴィッセル神戸の吉田孝行監督が『ライセンス制度』について質問。「欧州と同じランクになると聞いているが本当になるの?」と指導者目線の疑問に答えた会長は「近づいていこうとしている」と現状を激白。また、ACLE(AFCチャンピオンズリーグエリート)を戦うJクラブの過密日程へも言及し「協力していかないと」と力強く話した。
▼日本と欧州の指導者ライセンスの“差”を実感したJFA宮本会長
関西のサッカー情報を中心に扱うMBSのJリーグ応援番組『KICK OFF!KANSAI』、MCを務めるのは元日本代表FW大久保嘉人さん。10月27日の放送では日本サッカー協会の宮本恒靖会長がゲストで登場した。宮本会長と縁ある関西Jクラブのある監督からはライセンス制度に関しての質問をぶつけられた。
ガンバ大阪でプロキャリアをスタートさせた宮本会長は、オーストリアの強豪ザルツブルクを経てヴィッセル神戸でもプレー。日本代表の元主将でワールドカップにも2度出場した。そして今年からJFAの新会長に就任。そんななか、「KICKOFF!KANSAI」は超異例となる宮本会長の“職場”である広い会長室の潜入にも成功。さらに、宮本会長と旧知の監督が直球の質問をぶつけた。
それは「高校時代から知る優勝監督」のヴィッセル神戸・吉田孝行監督。宮本会長は吉田監督と高校時代に出会い、神戸では現役ラスト3年を同じチームでプレーした。
吉田監督からは「指導者としてはライセンス制度がアジアとヨーロッパでランクが違う。ゆくゆくはヨーロッパと同じランクになると聞いているが、本当になるのか?いつなるのかというのは気になる。選手がこれだけヨーロッパで活躍して成長している中でどんどん若い指導者も(海外に)出て行かないといけない」と、指導者目線での質問をぶつけられた。
ライセンス制度は階級が分かれており、日本の最高位であるS級ライセンスでは、ヨーロッパのクラブを指揮することは不可能。その違いを宮本会長も自身が監督を目指しているなかで強く感じたという。
「自分は日本のB級ライセンスを持っている状態でヨーロッパのB級の試験を受けたことがあって、その時はA級を受けたいと言ったけど、持っていないから『ヨーロッパのB級から受けなさい』と言われた。その時(ヨーロッパの)B級を受けて少しレベルが高かった。そのあと、日本のA級を受けて(欧州のB級と)同じくらいだった」
その“差”を実感したことで「日本のライセンスが向こうでも認められて指導者として仕事ができる状況に近づいていこうとしている」と尽力している。現状打破のためには、日本の技術委員長がヨーロッパのサッカー連盟と話をしているものの、「簡単にはいかない」と明かした。
▼宮本会長へ旧友・吉田監督からお願い「日程調整をうまくしてもらえたら」
さらに吉田監督からは「自分たちは今ACLE(AFCチャンピオンズリーグエリート)を戦っているが過密日程でメンバーをベストで持っていくのが難しい。ほかの国はACLE中心で日程を組んでくる。そのあたりJリーグがアジアを獲りに行くなら日程調整もうまくしてもらえたらなと思います」と心からのお願いもあった。
現在、Jリーグから中2日で韓国アウェーを戦うなどの強行日程を強いられているJクラブ。これにも「JリーグがACLEを勝つために協力していかないといけない」とこれから示すべき姿勢を明らかにしていた。