東京Vの山見大登が前節の悔しさ晴らす殊勲の決勝点…意図せずの左足シュートも「うまく流し込めた」
東京ヴェルディのFW山見大登が、前節の悔しさを晴らす殊勲の仕事を果たした。
東京Vは20日、ベスト電器スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第24節でアビスパ福岡と対戦し、1-0で勝利した。
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前節、FC町田ゼルビア相手に0-1の敗戦を喫し、宿敵相手に屈辱のシーズンダブルを喫した城福浩監督のチームは、公式戦連敗ストップと共にリーグ3試合ぶりの白星を目指して8位の福岡と激突した。
互いに決定力に問題を抱えており、ロースコアの展開が想定された中、試合はその予想通りの形に。それでも、前半により効果的にチャンスを作っていたアウェイチームは38分、GKマテウスからのロングボールを撥ね返された流れからFW染野唯月、MF見木友哉と中央で繋ぎボックス左で浮いた山見に絶妙なラストパスが通る。ここで山見は左への持ち出しからGK村上昌謙に寄せられる前に左足でニアを破り、チームにとって公式戦3試合ぶりのゴールをもたらした。
後半はFWシャハブ・ザヘディの投入や攻撃的な[4-4-2]への布陣変更で勢いを出した福岡に攻勢を仕掛けられたが、最後の局面でしっかりと身体を張った緑の壁は最後まで決壊せず。敵地で大きな勝ち点3を掴み、9位に浮上している。
「自分が決定機を外しすぎたから前節は負けた」と惜敗した町田戦を振り返り、その敗戦の責を負った山見は、この試合の立ち上がりにもFW木村勇大との連携から迎えた決定機を逃した。
ただ、「前節の方が酷い外し方だったので、今日の試合ではチャンスに絡んだという部分でうまくゲームに入れているという感じ」とポジティブな切り替えが殊勲の働きに繋がった。
そのゴールシーンについては「(左足で打ったのは)トラップが流れたから」と意図した形ではなかったものの、「後ろに相手選手がいないのがわかっていたので、うまく運べればキーパーと一対一になるかなというのはありましたし、うまく流し込めた」と咄嗟の切り替えを含め、冷静にプレーできたと自賛。
これで今シーズンのリーグ戦ゴール数を「4」に伸ばしたガンバ大阪からのローンプレーヤーは、そのうちの2ゴールが決勝点、残りの2ゴールも勝利や勝ち点奪取に繋がる価値ある仕事を果たしている。
ただ、「守備をして頑張っていれば、おのずとチャンスはこぼれてくるかなと思っているので、守備の部分が最近ある程度できてきたからこそ、ああいうふうにチャンスが出てきている」と、個人としては勝負強さという側面よりも守備面の向上や献身性という部分を評価した。
開幕から継続するリーグ連敗回避且つ、上位相手のアウェイゲームで勝ち点3を持ち帰ることに成功した中、山見は敗戦後の試合でバウンスバックを果たせている要因について「監督からの言葉もありますし、負けた試合の次の試合というのはより激しい練習、競争というのが生まれているからこそ、うまくそこでメンバーも変わりながらという形ができている」と、ヘッドダウンさせずに反発力を促す指揮官のマネジメントとチーム内での競争力の高さを挙げる。
また、ここ最近の活躍によってレギュラーポジション確保と言ってもいい状況だが、「自分が結果を残しているからといってスタメンが確約されているわけではないと思うので、中断期間やブライトン戦でまたいい結果を残して、次の広島戦に向けて頑張っていきたい」と常に危機感を抱きながらポジション争いと共にさらなる活躍を誓っている。