【一挙プレビュー】J1は勝ち点「2」差の3位G大阪と首位町田がパナスタで激突! J2は首位浮上の長崎が20戦無敗をかけて徳島と対決
6月29日から6月30日に開催されるJリーグ(J1・J2)の試合プレビューを一挙に紹介。J1リーグの10試合、J2リーグの10試合が各地で開催される。
6月29日
14:00 北海道コンサドーレ札幌 vs アルビレックス新潟(J1)
札幌は6連敗中。ここ2試合は失点を『1』にとどめ、守備の改善が見られている一方、いずれも無得点に終わった攻撃面の課題を解決させたい。キーマンはMF菅大輝。前節は持ち前のパワーシュートを次々と繰り出してチャンスを演出。今節も左足を強振し、トンネル脱出の立役者となれるか。
新潟は4試合負けなし。町田や鹿島、川崎F、広島といった強敵相手にもポゼッションスタイルを貫き、互角以上に渡り合った。とりわけ自陣から計21本のパスをつないで奪った前節の先制点はまさに「教科書」どおりの完璧な崩し。今節も新潟らしいビルドアップから相手の守備を攻略したい。
18:00 いわきFC vs 横浜FC(J2)
いわきは1-3で敗れた長崎でのアウェイゲームから中2日。プレーオフ圏浮上へ向け、再びの上位戦に臨む。注目はここ2試合で出番をつかみ、長崎戦では短い時間ながら攻撃のアクセントとなっていたFW棚田遼。タイトな日程で戦うチームに新たな風を吹き込む活躍が期待される。
横浜FCはクラブ記録にあと1と迫る6連勝を達成して2位に浮上。前節は5得点を挙げ、看板の堅守に加えて破壊力も見せている。いわきとの前回対戦は良い時間帯に同点、逆転に成功したものの、勝ちきれずに2-2のドロー。勝点3を持ち帰りたい今節は、絶好調のFW小川慶治朗に期待したい。
18:00 水戸ホーリーホック vs レノファ山口FC(J2)
水戸は連勝を狙った前節、徳島に0-1で敗戦。森直樹監督は「攻撃のところで前進する形を作れなかった」と振り返った。ただ、その中でも相手ゴールを再三脅かしていたのが途中出場のMF落合陸。今節もゴール前でクオリティーの高さを示し、シーズンダブル達成へ導けるか。
山口はいわきに今季最多の3失点で敗戦。チームが拠り所としている球際やスピードなどの部分で相手を下回り、完敗を喫してしまった。連敗は是が非でも阻止したい中、注目はリーグ屈指の左SBへと成長を遂げたDF新保海鈴。この試合も左サイドで積極的な仕掛けを見せたい。
18:00 ロアッソ熊本 vs 愛媛FC(J2)
熊本は2連敗で降格圏の18位に転落。前節は一方的な展開を許し、横浜FCに0-5の大敗を喫してしまった。キーマンは前回の愛媛戦でプロ初ゴールを含む2得点と活躍したMF古長谷千博。第7節を最後に今季ホームでは勝利がない中、チームの窮地を救う一撃は生まれるか。
愛媛は甲府にダブルを達成し、今季初の3連勝。試合の多くで守勢を強いられたものの、ペースを握った時間帯にしっかりと点を取り切って逆転した。鋭い縦パスを入れ、同点ゴールをアシストしたのはDF尾崎優成。巧みな位置取りで好機を創出する20歳に今節も注目が集まる。
19:00 川崎フロンターレ vs サンフレッチェ広島(J1)
川崎Fは2試合連続の引き分け。前々節は後半アディショナルタイムに劇的な同点ゴールが生まれたが、前節は終盤に追いつかれ、勝点3を取り逃がす結果となった。ただ、MF大島僚太が今季初出場を果たしたことは明るい話題。「川崎市制100周年記念試合」と銘打つ今節も背番号10に注目だ。
広島は公式戦9連戦の最終戦。過密日程の中で負傷者や移籍によるチーム離脱など、メンバー繰りにも悩まされたが、この間も1敗のみと安定した戦いを続けてきた。そして、前節話題を呼んだのがMF中島洋太朗のプレー。同じく広島でプレーした中島浩司氏を父とする18歳は将来有望なテクニシャンだ。
19:00 横浜F・マリノス vs 東京ヴェルディ(J1)
横浜FMは福岡に敗れ、初の3連勝とはならず。ただ、ボール保持からゴールに迫り続けた内容は悲観するものではなく、中2日の連戦に気持ちを切り替えたい。93年のオープニングマッチ同様、今季の開幕戦では後半の2得点で逆転勝利。16年ぶりにJ1の舞台で実現した「クラシコ」でダブルを狙う。
東京Vは磐田との「昇格組対決」で0-3の完敗。ただ、今季はここまで連敗が一度もなく、城福浩監督のゲキに発奮し、伝統の一戦でリベンジを誓う。注目はMF山田楓喜。開幕戦では見事な直接FKを沈めており、来月3日発表のパリ五輪メンバー入りへ、今節もその左足で違いを見せられるか。
19:00 ベガルタ仙台 vs 栃木SC(J2)
5位・仙台は山形との“みちのくダービー”で1-1の引き分け。前節の勝点1を生かすためにも4試合ぶりの白星が欲しい一戦だ。注目は前回対戦で2得点をマークし、逆転勝利に貢献したFW中島元彦。中断前最後のホームゲームでチームを勝たせるゴールを決められるか。
栃木は前回0-8で敗れた千葉を2-1で下し、リベンジ達成。小林伸二監督の下、前から圧力をかける強気の姿勢を貫き、大きな手ごたえを得た。新体制で輝きを放っているのが森俊貴、川名連介の両WB。今節もサイドから積極的に仕掛け、仙台戦初勝利と今季初の3連勝を呼び込みたい。
19:00 ザスパ群馬 vs 藤枝MYFC(J2)
20位・群馬は2連敗を喫し、14戦勝利なし。19位との勝点差が『11』に開き、残留へ向けて厳しい戦いが続いている。ただ、前々節に比べてチャンスや前へ出ていくシーンを多くつくれたのは事実。GK櫛引政敏らの奮闘が光る中、攻撃陣に“あと一押し”を期待したい。
藤枝は“トップ3”との3連戦で3連敗。前節・長崎戦ではハイプレスを敢行する藤枝らしさは見せたものの、序盤の失点が響き0-2で屈した。注目は群馬戦で直近2戦4発と相性抜群のFW矢村健。内容・結果両面を追い求めていきたいチームにとってエースの活躍は不可欠だ。
19:00 徳島ヴォルティス vs V・ファーレン長崎(J2)
徳島はシックスポイントマッチとなった水戸戦に1-0で勝利。連敗を『2』で食い止め、11位に浮上した。キーマンは終了間際のビッグセーブで3ポイントを呼び込んだGKホセ・アウレリオ・スアレス。6失点で敗れた前回対戦の悔しさを晴らすべく、相手攻撃陣の前に立ちはだかる。
長崎は未消化分だった第19節・いわき戦に勝利し、ついに首位に浮上。無敗記録は19試合に伸びた。中2日のアウェイゲームではFWフアンマ・デルガドに注目。今季は限られた出場時間の中、得点にとどまらない献身的な姿勢が光っており、先発、途中出場どちらでも最前線からチームを勇気づけたい。
19:00 大分トリニータ vs ヴァンフォーレ甲府(J2)
大分は2人の退場者を出したことが響き2連敗。白星からは8試合遠ざかり、直近5試合でわずか1得点と苦しい時期が続く。今節は前節退場処分を受けたDF安藤智哉、MF保田堅心に加え、FW長沢駿が累積警告で出場停止。昨季の甲府戦で2戦2発のFW伊佐耕平にかかる期待は大きい。
勝点で並ぶ甲府も前節は逆転負けを喫し、7試合勝利なし。大分同様に故障者の多い台所事情は苦しく、今節はDF飯田貴敬が出場停止で不在となる。課題は13試合連続で失点を喫している守備面。26日に44歳の誕生日を迎えたDF山本英臣を中心に、第8節以来の無失点を達成できるか。
6月30日
13:00 ブラウブリッツ秋田 vs モンテディオ山形(J2)
秋田の前節は、清水を首位から引きずり下ろす快勝。決定力不足に悩んでいた中、今季最多タイの3ゴールを奪ったことも自信となった。今節は山形とのダービーマッチである“奥羽本戦”に臨む。初勝利を飾った5月の第1ラウンドに続き、ダブルを達成して上位進出の足がかりとしたい。
山形は必勝を期して臨んだ仙台との“みちのくダービー”で1-1の痛み分け。今節は全試合出場を続けてきたキャプテンのMF南秀仁が出場停止となる。注目は前節、古巣のサポーターの前でPKを決めたMF氣田亮真。重圧を乗り越えてつかんだ今季2点目をきっかけに波に乗りたい。
18:00 ガンバ大阪 vs FC町田ゼルビア(J1)
G大阪は前節、鹿島とスコアレスドロー。連勝は『5』でストップしたものの、J1最少失点を誇る堅守で粘り強く勝点1を持ち帰った。上位対決3連戦の最終戦となる今節は勝点2差の首位チームを迎撃。チーム最多7得点のFW宇佐美貴史には、直接FKを決めた前回対戦同様の活躍に期待がかかる。
町田は昨季王者・神戸との「頂上決戦」で0-0の引き分け。ここ2試合はいずれもスコアレスドローと足踏みが続いている。一方で、守備面はリーグ最多タイの9完封と安定感は変わらず。古巣対戦を迎えるGK谷晃生、DF昌子源の2人は勝手知ったる相手の攻撃をシャットアウトできるか。
18:00 セレッソ大阪 vs 名古屋グランパス(J1)※PICK UP MATCH
C大阪は鳥栖を1-0で下し、後半戦初戦で白星発進。無敗を7試合に伸ばし、5試合ぶりの無失点を達成したことも収穫となった。ここ最近、最終ラインでの存在感を強めているのがDF西尾隆矢。前節も腕章を巻いた若きCBはパリ五輪メンバー発表前最後の一戦でさらなるアピールに燃える。
名古屋は6月の4試合で勝利なし。前節は後半早々に退場者を出したことで難しい展開を強いられたが、2試合続けて無得点に終わった攻撃面に課題を抱えている。キーマンは前節、ボランチを務めたMF森島司。普段とは一列下がった位置からタクトを振るう司令塔はチームの停滞感を打破できるか。
18:00 清水エスパルス vs ファジアーノ岡山(J2)
清水はアウェイ4連敗で首位から陥落。3位に順位を落とし、今季8勝1分無敗のホームで迎える今節は絶対に3ポイントが必要な一戦だ。4月の岡山戦ではFW北川航也の先制点を守り切り勝利。この停滞感を打ち破るべく、頼れるエースが再びゴールネットを揺らせるか。
4位・岡山は2連勝で清水と勝点6差に接近。この2試合はいずれも終盤に均衡を破り、堅守をベースとした序盤の勝負強さが戻ってきた。注目は前節決勝点をアシストしたMF田中雄大。最近は途中出場が続いているが、難攻不落の敵地で迎える今節も勝負を決定づける働きに期待したい。
18:30 浦和レッズ vs ジュビロ磐田(J1)
浦和はDF酒井宏樹、MF岩尾憲の完全移籍を発表。昨季のACL制覇にも貢献した2人の流出は痛手だが、6試合ぶりの白星を飾った前節の勢いに乗り、今節は連勝を狙う。負傷交代となったMFオラ・ソルバッケン、FW前田直輝の状態が懸念される中、MF武田英寿への期待は一層大きくなりそうだ。
磐田は東京Vを3-0で下し、4試合ぶりの勝利。圧巻の3点目を奪ったのがMF古川陽介だ。自陣でボールを受けると、得意のドリブルで約60mを独走し、見事なフィニッシュで今季初ゴール。日本代表の三笘薫(ブライトン)を彷彿とさせるゴラッソを決めた若きドリブラーに今節も注目が集まる。
18:30 FC東京 vs アビスパ福岡(J1)
FC東京は2連勝で首位と勝点7差、2位と5差に接近。今節も上位4クラブの直接対決が行われるだけに、今節勝利すればいよいよ優勝争いに加わることができる。味の素スタジアムではMF安斎颯馬が2戦連発中。福岡戦は16年を最後にホームで勝利がなく、伸び盛りのルーキーにかかる期待は大きい。
福岡は直近5試合で4勝1分と絶好調。前節は連続無失点こそ3試合で止まったものの、FWシャハブ・ザヘディとFWウェリントンが揃ってゴールを奪い、横浜FMに対してクラブ史上初のダブルを飾った。3失点で敗れた前回対戦の雪辱を期す今節は、古巣対戦に臨むMF紺野和也に注目したい。
19:00 湘南ベルマーレ vs 京都サンガF.C.(J1)
湘南は川崎Fとの「神奈川ダービー」で1-1のドロー。MF田中聡が終盤に目の覚めるようなミドルシュートを突き刺し、劣勢のチームを救った。6試合ぶりの勝利を狙う今節はFW鈴木章斗に注目。第4節を最後にゴールから遠ざかる中、決勝ゴールを奪った前回対戦同様の活躍を見せられるか。
京都は柏と2-2の引き分け。ニ度のリードを奪いながらも、最後は90+7分に痛恨の同点ゴールを奪われてしまった。6月最終戦は勝点1差の下位直接対決。中3日で迎える一戦は信条とするハードワークがカギを握る。パリ五輪代表入りを狙うMF川﨑颯太と田中聡のマッチアップも楽しみな見どころだ。
19:00 ヴィッセル神戸 vs 鹿島アントラーズ(J1)
神戸は首位の町田とスコアレスドロー。終始ペースを握ったものの、「あと一押し」を欠く結果となった。上位4連戦の3試合目に臨む今節はFW大迫勇也がキーマン。前々節にはVARによるゴール取り消しにも泣き、現在7試合無得点が続いており、この古巣対決でエースとしての活躍を見せたい。
鹿島は11試合負けなしで2位をキープ。一方で、ここ3試合はいずれも引き分けと勝ち切れない試合が続いている。FW鈴木優磨が出場停止となる今節はFWチャヴリッチに注目。4月下旬からはベンチスタートが続くが、その得点感覚はチーム屈指で、エース不在を補って余りある活躍に期待がかかる。
19:00 サガン鳥栖 vs 柏レイソル(J1)
鳥栖はオウンゴールの1点を取り返せず、0-1の完封負け。ただ、FW横山歩夢が鋭いカットインから再三ゴールを狙うなど、エリア内に進入する場面が増えていることは好材料だ。今季の5勝はすべて3得点以上での勝利。3-0で快勝した直近のホームゲーム同様、「ケチャップ」の蓋を開きたい。
柏はMFマテウス・サヴィオが土壇場で同点ゴールを奪い、連敗を『4』でストップ。FW細谷真大に4月以来の得点が生まれたことも収穫となった。悪い流れを断ち切った中、今節のポイントは先制点。GK松本健太、DF犬飼智也ら堅守を支えた選手たちの欠場が続くだけに、守備陣の踏ん張りがカギを握る。
19:00 ジェフユナイテッド千葉 vs 鹿児島ユナイテッドFC(J2)
千葉は連勝が『3』で止まり、プレーオフ圏内浮上はならず。ホームのナイトゲームでは昨季から11連勝中と圧倒的な強さを誇っており、仕切り直しの勝点3をつかみたいところだ。今季鹿児島には公式戦2戦2敗。“3タテ”を阻止するべくFW小森飛絢のホーム4戦連発に期待がかかる。
鹿児島は大分に3-0で快勝し、今季初の2連勝を達成。降格圏から脱出し16位に浮上した。1G1Aで勝利の立役者となったのがFW鈴木翔大。得点に直結する働きはもちろん、前線からの守備やポストプレーでの貢献度も高く、アウェイ初勝利を狙う今節もキーマンとなりそうだ。
<6月29日対戦カード一覧(J1・J2)>
14:00札幌vs新潟
18:00いわきvs横浜FC
18:00水戸vs山口
18:00熊本vs愛媛
19:00川崎Fvs広島
19:00横浜FMvs東京V
19:00仙台vs栃木
19:00群馬vs藤枝
19:00徳島vs長崎
19:00大分vs甲府
<6月30日対戦カード一覧(J1・J2)>
13:00秋田vs山形
18:00G大阪vs町田
18:00C大阪vs名古屋
18:00清水vs岡山
18:30浦和vs磐田
18:30FC東京vs福岡
19:00湘南vs京都
19:00神戸vs鹿島
19:00鳥栖vs柏
19:00千葉vs鹿児島