「一番初めなのかどうかを照らし合わせて」磐田からのオファーも筋を通して断り代表監督を選択した大岩剛監督

◆サッカー男子パリ五輪アジア最終予選兼U―23アジア杯 準決勝 日本2ー0イラク(29日・ドーハ)

【イラスト】大岩ジャパン、パリ五輪出場決定 注目の本大会組み合わせ

【ドーハ(カタール)29日=後藤亮太】日本が8大会連続12度目の五輪出場を決めた。準決勝でイラクに2―0で勝って大会3位以上の条件をクリア。1996年アトランタ五輪から途切れることなく今夏のパリ本大会(サッカーは7月24日開幕)への出場権を獲得した。大岩ジャパンは3日(日本時間4日)の決勝でアジアの頂点をかけて、ここまで無敗のウズベキスタンと対戦する。

大岩氏は21年12月に五輪代表監督に就任した。就任前に2度、筋を通した。21年5月。当時、日本サッカー協会でS級ライセンス受講生を指導するインストラクターを務めていた大岩氏のもとにG大阪から監督就任オファーが届いたが、「途中で投げ出すとはならなかった」と協会の職責を優先させて断り、全うした。

その後に届いた日本協会からのパリ世代の監督就任要請。遅れて磐田からも監督就任のオファーを受けたが、数日間熟考の末、素直な思いに従った。「オファーが一番初めなのかどうかを照らし合わせてね。そういう選び方を今までもしてきた」。先に声をかけてくれた五輪代表監督就任を決断。再び一本筋の通った自らの哲学を貫いた。

選手選考の過程でも自ら車のハンドルを握って会場での視察を繰り返した。1月には欧州各クラブに選手招集への協力要請のため世界半周(約2万キロ)を行脚。「チーム、選手のことを一番に考えていて、大事にしているのは絶対に監督。それは間違いないと思います」と関係者。ぶれない信念を持つ指揮官が選んだ23人が、五輪切符をつかみ取った。

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