宮本恒靖会長が明かす中田英寿さんとの過去、1人で散歩に行こうとするヒデに「一緒に行こうや(笑)」
日本サッカー協会の宮本恒靖会長が、読売新聞のポッドキャスト番組「ピッチサイド 日本サッカーここだけの話」に出演し、自身のコミュニケーション論や中田英寿さんとの思い出を語った。
【写真】懐かしい!…W杯日韓大会での中田の表情(2002年)
ジーコにも提言
宮本さんが会長に就任した翌日の3月24日に収録が行われた。番組MCのサッカー元日本代表の槙野智章さんと読売新聞の川島健司記者が質問をぶつけた。
宮本さんは日本代表として、ジーコさんやフィリップ・トルシエさん、クラブチームでは西野朗さんといった監督の下でプレーした。個性豊かな監督たちとのコミュニケーション術について問われ、「プレーヤーとしての信頼を得た後で、『こうしてください』ではなく、こうした方が良くなるという『提言』を伝えた」と言う。
ガンバ大阪の選手時代を振り返り、「西野さんが就任したばかり。試合に負けた後、新幹線で西野さんの横に座って(選手たちの意見を伝えた)。出過ぎたまねかもしれないけど」と語り、代表選手としても「ジーコにも言ったことがある。チームが勝つための逆算。とにかくみんなの目的を達成するために伝えていた」と行動の理由を説明した。
槙野さんが「最近の選手だと、あまりそういったアクションを起こしたがらないし、(選手の提言を)受け入れられない指導者もいる」と応じると、宮本さんは「(受け入れない指導者は)誰?」と笑いながら逆質問していた。
中3の時に「ヒデに会った」
Jリーグ初代チェアマンで、日本サッカー協会会長も務めた川淵三郎さんは、サポーターからの親しみやすさを意識し、会長ではなく「キャプテン」を名乗った。宮本さんも「あまり会長という呼ばれ方はされたくないと思っていて、『宮本さん』でもいいし『恒さん』でもいい。協会職員にも伝えている。昨日(会長に)なりましたけど、一晩で変わらないので」と語り、「今日もスタジオに着いて『会長』とか呼ばれたから(笑)。ちょっと(愛称を)考えよう、一緒に」と求めた。
思い出を語る中で、日本代表で一緒に戦った中田英寿さんについては「中学3年のときに初めてヒデには会ってる。右45度からサイドネットにドーンと蹴るキック力は当時からすごかった。体幹とか推進力とか、あいつにはあった。成長ぶりがすごいなと、同世代ながら見ていた」と語った。
「(ヒデは)代表合宿の散歩とか1人で行きたいタイプやったから(笑)。『ちょっと待て』と。『一緒に行こうや』と言いながら」と、笑顔で2人の関係性にも触れた。プライベートでもたまに食事に行く仲だと語り、中田さんと面識がないという槙野さんには「今度、引き合わせないかんなぁ」とも話した。