ガンバ大阪、2023年8月以来の勝利 宇佐美が強気PK
◇◯ガンバ大阪1―0新潟●(2日・パナソニックスタジアム吹田)
たまっていたものが噴き出すように、ホームサポーターの歓声がとどろいた。ガ大阪はホーム開幕戦を飾り、リーグ戦で昨年8月以来の白星。決勝となるPKを決めた主将のFW宇佐美貴史は「本当に久しぶりの勝利なので最高です」とかみ締めた。
ボールを保持する新潟に対し、コンパクトな陣形で圧力をかけ、好機を作り出した。実ったのは後半30分。MF倉田秋がペナルティーエリア内で倒され、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による判定の結果、PKを獲得した。
キッカーの宇佐美は蹴る前の相手GKの仕草に目をやった。「GKがこっちに蹴ってくれと、指を(相手から見て)右にさしていた。イラッとして強気になって、そっち蹴ってやるから止めてみろよと」。ゴール左隅へのシュートは相手GKも反応していたが、それを上回るスピードで突き刺さった。開幕戦の芸術的な直接フリーキックに続く2試合連続ゴールとなった。
昨季のガ大阪は8月19日の湘南戦を最後に勝利から遠ざかり、終盤は7連敗を喫し、16位に沈んだ。ホームでの最終戦のセレモニーではサポーターからのブーイングも飛んだ。巻き返しを期す就任2年目のダニエル・ポヤトス監督は「今年のアイデアを選手たちも理解してくれている」と手応えを口にする。
新戦力も躍動し、内容も充実。昨季の停滞感を拭い去った。宇佐美は「この勝利でチームも勢いに乗る。もっと(サポーターを)喜ばせるようにしたい」と先頭で引っ張る覚悟だ。【生野貴紀】