【G大阪】宇佐美貴史が開幕2戦連発「点を取れれば何でもいい」昨年8月以来のホーム白星
<明治安田J1:G大阪1-0新潟>◇2日◇第2節◇パナスタ
G大阪が新潟を1-0で下し、ホーム開幕戦を勝利で飾った。終始相手を上回る戦いを見せたG大阪は、後半30分にFW宇佐美貴史(31)が、開幕2試合連続ゴールとなるPKを決めて今季初勝利。ホームでの勝利は昨年8月以来、ホーム開幕戦では13年ぶりの白星を手にした。神戸は柏に0-1、京都は湘南に1-2で、ともにホームで敗れ、C大阪はアウェーで鹿島と1-1で引き分けた。
前半から攻守が一体となった戦いで優勢に進めた。だが、なかなか得点が入らなかった。それでも後半に入り、チャンスを得た。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)でMF倉田のPK獲得が認められると、FW宇佐美がボールを手に取った。この緊迫の場面で、宇佐美は技術と気持ちで相手を上回った。
「相手GKが駆け引きで『こっちに蹴ってくれ』と指していた。ちょっとイラッとして『そっちに蹴るから止めてみろよ』と蹴った」。力強いキックがゴール左下に決まった瞬間、青と黒に染まったゴール裏がわきたった。
町田との開幕戦ではベンチスタートだったが、この日の宇佐美は4-2-3-1のワントップで先発。MF山田とともに献身的な動きで守備のスイッチ役を担い、攻撃では持ち前の技術で相手に脅威を与え続けた。
その中で、町田戦での芸術的FKに続く連続弾。G大阪では、19年の小野瀬以来となる開幕連発。これには、前日に「タカシを楽しみたい」と話していたポヤトス監督も「すごく楽しめた。常に驚きを与えてくれる」と称賛した。
昨季は7戦目まで得られなかった白星を今季は2戦目にしてつかみ、「最高のスタジアムで、勝利をプレゼントできて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。それでも満足はしていない。
「点を取れれば何でもいい。形にこだわらず、チームに数字を付けることをもっと強く意識してやっていきたい」。輝きを放つ天才が、自身のゴール量産でチームを躍進させることを誓った。【永田淳】