J1札幌 北海道愛あふれる元日本代表FWが帰って来た!
今年、2020年以来、4年ぶりにJ1札幌の担当記者を務めることになった。同じタイミングで帰って来た男がいる。元日本代表FW鈴木武蔵。同年8月、ベルギーのベールスホットへ移籍。22年夏にG大阪への加入を経て、今季、札幌に期限付き移籍してきた。
チーム始動日の1月14日、2人で話す機会があった。「お久しぶりです」と屈託のない笑顔で頭を下げる姿は、以前と全く変わらず。話しやすい雰囲気を常に作ってくれる武蔵選手の気遣いもあり、サッカー以外の話も、いくつか交わした。その中で伝わってきたのが、北海道に対する思いだった。
前回在籍時の19年から、NPO法人「Hokkaido Dream」の代表理事として、子どもたちとサッカーで交流する「MUSASHI CUP」を開催している。毎年、北海道を訪れ、触れ合いを続けている。北海道に元々の縁があったわけではない。むしろ「あんまり知らなかったので」と言う土地ではあったが、1年半を過ごし「続けてきたのは札幌の街が、北海道が好きだから」と公言するまでになった。
札幌生まれ札幌育ちの記者は、生活に慣れすぎて、道外の方に「どこが良い?」などと聞かれても、言葉に詰まったりもする。武蔵選手に同じ質問をぶつけると「ご飯がおいしいし、自然とか、いろんな魅力がある。周りの人にも北海道旅行をお勧めしてました」と言ってくれた。大好きな場所になってくれたことが、道産子として、うれしかった。
1得点に終わった昨季からの巻き返しへ、「15得点」と、19年の自己最多となる13を上回る結果を目指す今季。3月上旬までキャンプは続くため、大好きな家族は帰札後にやってくる。「札幌は雪がちょっと多すぎるというのだけがね。帰ったら除雪しないとなあ」。充実した生活が待っている武蔵が、大好きな北の地で輝くことを信じている。(北海道支局・砂田 秀人)



