「裸の画像」や「性行為の動画」が大拡散…アジア杯メンバー外となった元ガンバ大阪の韓国代表FWの「窮地」
“あの選手”がいないワケ
サッカーアジアカップ今大会、日本のライバルで優勝候補でもある韓国は64年ぶりの優勝を狙っている。元ドイツ代表のユルゲン・クリンスマン監督指揮の下、選出されたメンバーも豪華で、エースFWソン・フンミン(トッテナム)を筆頭にDFキム・ミンジェ(バイエルン)、FWファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン)イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)と欧州トップリーグで活躍する選手たちが名を連ねる。
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また、カタールW杯のガーナ戦で2得点をあげて注目を浴びたFWチョ・ギュソン(ミッティラン)やMFファン・インボム(レッドスター)、MFチョン・ウヨン(シュツットガルト)、MFイ・ジェソン(マインツ)といった欧州組の面々は、日本ともひけを取らない。
ただ、一つ気になったのは、“あの選手”がいないことだ。Jリーグのガンバ大阪でもプレーしたFWファン・ウィジョ(ノッティンガム・フォレスト)だ。ペナルティエリア内に侵入してからの正確なシュート、スペースへ抜ける動きとゴールへの嗅覚は韓国屈指で、長らく代表には欠かせないストライカーに成長した。昨年の国際親善試合では6月のエルサルバドル戦、10月のチュニジア戦でもゴールを決め、11月にソウルで開催されたシンガポールとのW杯アジア2次予選でもゴールを決めている。国際Aマッチは出場56試合で17得点。もちろん開催中のアジアカップをはじめ、今後のW杯アジア2次予選にも代表入りするのは確実視されていた。
しかし、ファンは昨年の「ある事件」を機に、大韓サッカー協会(KFA)から韓国代表活動停止処分が科され、アジアカップには参加できていない。
事の発端は昨年6月、ファン・ウィジョの元恋人を名乗る人物が、SNSで「国家代表サッカー選手ファン・ウィジョの私生活」というタイトルと写真付きの文章を掲載した。
自分のことを「ファンと交際していた彼女」と紹介し、「彼は(私とは)別の女性と恋人関係のように行動し、ベッドを共にした。再び海外に行くいう理由で、別れを告げるような形で複数の女性に対して心理的虐待をしていた。多くの女性が私のように彼にやられていて、その中には芸能人もいる」と主張。また、ファン・ウィジョと別の女性が写っている裸の画像や性行為の動画も同時に投稿され、瞬く間にネット上に拡散された。その後、すぐに非公開となったが、その衝撃は大きく、ファン・ウィジョの事務所は対応に追われた。
後日、「SNS上の内容はすべて事実ではない。不法で取得した選手の私生活を拡散させたこと、これにより選手の名誉に傷をつけたことに対して積極的に法的対応する予定」と発表し、告訴状を提出。しかし、動画に映し出された女性が「違法に撮影した」と主張したことで、昨年11月に警察庁は“違法撮影”の容疑で被疑者に切り替えて捜査を開始し、取り調べを受けることになった。
泥沼化する事件
このタイミングでKFAは同月28日に代表活動の停止処分を発表したことで、アジアカップに姿を見せていないというわけだ。
現在、ファン・ウィジョは弁護士を立て、その都度、見解を発表しているが、性交渉を相手の同意なく撮影したという被害者側の主張を完全否定している状況。
「性暴力処罰法違反」疑惑についてファン・ウィジョの弁護士は「同意の上だった」としているが、その相手の女性について「芸能活動を行う公人で既婚者」と被害者を特定する情報を公開。これが“二次被害”にあたるとして、今年1月15日にソウル警察庁から追加立件され、今月12日に続いて3度目の調査を受けたことになる。
現時点では双方の主張が異なっており、被害者女性は「撮影同意を求められたことがなく、撮影している事実も知らなかったため、拒否の意思を伝えられなかった」と反論している。
もしかすると、このままでは代表活動から退くことも考えられる。というのも、KFAは代表選手の品位を欠く行為や行動に対しては厳しい姿勢を貫いている。
事件発覚当時、KFA倫理委員会は「韓国代表は高度の道徳性と責任感を持って国家を代表する。選手として自己管理をしなければならず、代表チームの名誉を毀損する行為をすべきではない立ち位置にいる。正常な代表活動ができないこともそうだが、ファンの期待が高い点を考慮すると代表選出は不適切と判断した」と説明している。
ファン・ウィジョはこのまま韓国代表としての活動が終わってしまうのか。W杯アジア予選も控えている今、韓国代表の戦力としてはかなり痛手だが、所属クラブでの身の振り方も今後どうなるのかも気になることろ。いずれにしてもこの事件が決着するまでは、ファン・ウィジョのゴールも“おあずけ”となりそうだ。



