しぶとく歓喜=G大阪、連覇に一歩-JリーグCS 時事通信 11月28日(土)20時31分配信

冷や汗から歓喜へ。勝敗の行方は一気に傾いた。G大阪の長谷川監督も「あれでやられたと思ったが、相手の集中をそいだ感じになった。劇的だった」と笑った勝ち越し点は、延長後半13分に訪れた。
DF丹羽の蹴ったボールが自軍ゴールに向かい、GK東口の頭上を越えた。オウンゴールかと思われた直後、ボールは左ポストをたたく。一瞬だけ足が止まっ た浦和。G大阪はこの機を逃さず素早くつなぎ、米倉の右クロスを藤春が決めた。この日が27歳の誕生日でもあった藤春は「迷いなく打てた。それがいい結果 になった」。
流れに応じ、しぶとく試合を運んだからこその結果だ。一発勝負の舞台。前半は守り重視で中央を固め、サイド攻撃をはね返した。後半に追い付かれても浮き 足立たず、速攻を軸に徹底抗戦。最後はしたたかに追加点も奪った。「こういう展開で動じなくなったのは間違いない。全員が自信を持ってプレーしていた」と 遠藤。昨季手にした3冠は、修羅場を勝ち抜いた証しでもあった。
昨季の王者は、CS出場権をリーグ最終節でようやく確保。浦和には年間勝ち点で9も離されていた。「こっちは年間3位という立場。何も失うものはない」と遠藤。挑戦者として、連覇に挑む権利を手にした。

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