G大阪がDF藤春広輝の退団発表 プロ入りからひと筋13年「覚悟はしていた」思いがあふれ涙も

G大阪は2日、元日本代表DF藤春広輝(35)が今季限りで退団することを発表した。東海大仰星高、大阪体育大を経て2011年に加入。プロ2年目から左サイドバックのレギュラーに定着し、2014年の3冠などに大きく貢献した。J1通算270試合8得点、J2通算42試合4得点、J3通算2試合0得点(G大阪U―23)。日本代表として国際Aマッチに3試合出場、16年リオ五輪にはオーバーエージ枠として出場した。3日の今季最終戦・神戸戦(パナスタ)はベンチ入りし、ホームのサポーターに別れを告げる。

この日の練習後、取材に応じた藤春は「いつかくると思っていたことなので、覚悟はしていた。落ち込んだりはなかった。次の自分、他のチームにいって挑戦できるのも楽しみなので、サッカーは続けていきたい」と現役続行の希望を明かした。またG大阪への思いについては「13年という長い間いたので、好きなチームではあったので、寂しいですけど、サッカー選手として試合に出ていかないと、チームにはいられないのかなと感じました。それはしょうがないかな、と自分の中で思ったので。ガンバの気持ちはしっかりと受け止めて、特に落ち込んだりという暇もないですし、切り替えてやっていきたい」と話した。

一方で取材中には、G大阪に残せたと思うものは、という質問をきっかけに、涙があふれる場面もあった。「最初のころと比べると、年齢を重ねて、人としても変われたかなと。最初は周りもみれなくて。居続けることで周りも見えてきて。いろんな人に………いろんな人とコミュニケーションをとることもたくさんあって。日本人選手だけじゃなく、みんなが1秒でも早くチームに溶け込めるように、声をかけてやろうという思いもあって。チームに何を残せたかどうかはわからないですけど、(言葉で)言って残すというより、練習中とかも手を抜くことなくやってきて、それを後輩達が見てくれて、何か思ってもらえるものがあればうれしいかな、と思います」

明日がG大阪のユニホームを着てのラストゲームとなる。「13年のすべてをぶつけたいですし、すべての人に感謝しているので。その思いを、プレーで届けるのが一番かなと思うので。出たらしっかり、頑張りたいなと思います」と語り、笑顔も見せていた。

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