大ピンチ!?「J1→J2」降格危険度ランキング1~5位。残り3試合、サバイバルを制するのは?

明治安田生命J1リーグも残すところあと3節を残すのみとなった。J2降格枠は最下位のわずか1枠だが、そこから抜け出すための争いは例年同様に熾烈だ。J2降格の可能性がある5クラブをピックアップし、その現状を分析して“危険度”をランキング化し、シーズンのクライマックスを展望する。

5位:ガンバ大阪

現在の順位:14位

成績:勝ち点34/得失点差-18

監督:ダニエル・ポヤトス

悪夢の5連敗を経験した前半戦は下位に沈んだが、5月下旬から7勝1分と勝ち続けて浮上に成功した。このままトップハーフも狙えるかと思われたが、8月以降は再び不調に陥り、8月下旬から2分5敗と全く勝てなくなってしまった。

勝てば残留、引き分ければ残留という状況が続く中で足踏みが続く。直近の大阪ダービーは前半から明暗がはっきりと分かれ、8分に許した失点が決勝点となって敗れている。27日にはダニエル・ポヤトス監督が来季も指揮を執ることが発表されていたが、それを追い風に残留を決めることはできなかった。

ガンバ大阪が残る3試合すべてに敗れ、ライバルが勝ち点を重ねた場合に限り、ガンバに降格の可能性が生まれる。つまり、残る3試合で勝ち点を1でも獲得できれば自力で残留が決まるだけに、次節にも残留を決めて来季に向けた準備を始めたいはずだ。

4位:京都サンガFC

現在の順位:15位

成績:勝ち点33/得失点差-8

監督:曺貴裁

昨季は16位で終え、ロアッソ熊本とのJ1参入プレーオフ決定戦で辛くも引き分けてJ1残留を果たした京都サンガF.C.。今季は浮き沈みの激しいシーズンとなっており、ここにきて3連敗を喫したことで残留を決めることができていない。下位チームが追い上げを見せていることもあり、油断が許されない状況になりつつある。

3週間の中断期間を経てサンガスタジアムby KYOCERAで行われた直近の2試合は歯がゆい展開となった。生命線のプレッシングは健在だが、ファイナルサードでの崩しという課題は解決できず、不用意にボールを失ってカウンターを受けてピンチを招くシーンが多い。木下康介やパトリックを投入して前線の高さを活かそうとするが、ハイラインを敷かれるとその武器も威力を失ってしまう。

ここまでに勝ち点33を積み上げており、残り3試合で1勝でもできれば自力で残留を決めることができる。ただ、残す相手はいずれもトップハーフにおり、最終節では優勝を争う横浜F・マリノスを迎える。11月のアウェイ2連戦で連敗を伸ばすようだと、最悪の事態がないとは言い切れなくなってくる。

3位:柏レイソル

現在の順位:16位

成績:勝ち点29/得失点差-14

監督:井原正巳

開幕から21試合で2勝しかできず、降格の危機にさらされた柏レイソルだったが、夏の中断期間を経て生まれ変わったと言っていいだろう。浦和レッズから期限付き移籍で加入した犬飼智也を中心とする守備陣に安定感が生まれ、勝ち点を拾えるようになった。8月のリーグ戦再開から6戦無敗と浮上に成功している。

このまま残留を決めるかと思われたが、直近4試合で1勝2敗1分とブレーキ。特に直近の川崎フロンターレ戦に勝っていれば残留に大きく近づいていただけに、痛いドローだった。山田雄士のゴールで先制し、相手が退場により1人少なくなった中で失点を喫してしまった。追加点を決めるチャンスはいくつもあったが、決定力不足を痛感させられる試合だった。

横浜F・マリノス戦や北海道コンサドーレ札幌戦のように、コンパクトな守備からカウンターを発動して勝利を収める形が理想だが、それをさせてくれない名古屋グランパスとの対戦が最終節に残っているのが不気味だ。結果次第では次節にも残留を決められるが、最終節まで持ち込むようだと万が一の事態も視野に入ってくる。

2位:湘南ベルマーレ

現在の順位:17位

成績:勝ち点28/得失点差-17

監督:山口智

今季の湘南ベルマーレは何かが1つボタンを掛け違えたような試合が多く、どのボタンを掛け違えたのか探し続けるようなシーズンを送っている。開幕節でサガン鳥栖を5-1で撃破したのが遠い昔のよう。4月から7月にかけての15戦未勝利という長いトンネルを抜け、直近5試合で勝ち点10を積み上げている。

一時は3試合で計14失点を喫するなど、ディフェンスは崩壊状態にあったが、期限付き移籍で加わったキム・ミンテが最終ラインの真ん中でリーダーシップを発揮している。ディフェンスラインを積極的に上げて前線との距離をコンパクトに保つことで失点につながるピンチが激減した上に、シーズン序盤のような鋭いショートカウンターを繰り出す回数が増えている。

前半戦は1度もクリーンシートがなかったが、後半戦に挙げた4勝はいずれも完封勝利。対戦が残る名古屋グランパス、FC東京はいずれも前半戦で2失点を喫しており、ともにセットプレーから失点している。第33節の横浜FC戦は言わずもがな大一番だが、その前の試合で勝利を収めることができれば、残留の可能性をぐっと高めることができ、有利な条件で直接対決に臨むことができる。

1位:横浜FC

現在の順位:18位

成績:勝ち点26/得失点差-27

監督:四方田修平

残り3試合。横浜FCは窮地に立たされたと言っていいだろう。開幕から10試合勝ち星がなく、昨シーズンにJ2で結果を残した3バックに戻したことで一時は調子が上向いたように見えたが、下位争いから抜け出すことはできていない。

5月は3勝を挙げて四方田修平監督はJ1リーグ月間最優秀監督に選出されている。ただ、その後は再び勝利から遠ざかり、6月、7月は1勝すらできなかった。8月6日にはヴィッセル神戸を2-0で破り、26日には横浜F・マリノスを4-1で下した。短期間で上位陣を2度も破ったことで波に乗れるかと思われたが、J1勢はそう簡単に浮上のきっかけを与えてはくれなかった。

ゴール期待値1.068はリーグ最下位で、シュート成功率7.9%もリーグワースト2位。ゴール前でのクオリティに欠ける一方で、ディフェンス面ではアビスパ福岡戦、アルビレックス新潟戦、そして直近の北海道コンサドーレ札幌のように立ち上がりに失点して劣勢になる試合が目立つ。

柏レイソルとの直接対決や、新潟、札幌といった直近で勝ち点を積み上げられていないチームに敗れたのは痛手。対戦を残すサガン鳥栖と鹿島アントラーズは決して状態がいいわけではないが、どちらも前半戦で敗れている。第33節の湘南ベルマーレ戦に敗れると降格が決まる可能性もあり、危険水域に達していると言ってもいいだろう。

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