【G大阪】イスラエル代表ラビが28日大阪ダービーで復帰へ 母国での戦闘に「つらい思い」
ガンバ大阪のイスラエル代表MFネタ・ラビ(27)が、28日のC大阪戦(ヨドコウ)でベンチ入りすることが26日、決まった。
先発かベンチスタートかは流動的だが、出場すれば10月1日FC東京戦以来。
今月のリーグ戦中断期間中、ラビはイスラエル代表として欧州選手権予選に臨む予定だったが、母国で起きた戦闘の影響で試合は延期された。トルコなどに滞在しただけで、イスラエルに帰国できずに再来日していた。
その後、21日名古屋グランパス戦も、戦闘により友人らを亡くしたラビは精神状態を配慮され、ベンチから外れていた。
G大阪に再合流して1週間が過ぎ、この日の練習後に初めて取材に応じたラビは、現在のコンディションについて「練習はフルにこなしているので、状況は悪くはない」と説明。母国の戦闘で精神的なショックは大きく、本来の表情ではなかったが、気丈にコメントした。
クラブとともに、ラビをサポートしてきたポヤトス監督は「ラビは『監督が見て評価してくれているなら、自分は準備するから試合に使ってほしい』と言っている。彼の努力、支える家族や関係者に感謝したい。(C大阪戦の)メンバーに入れたい」と断言した。
現在13位のG大阪は、3連敗中で6戦未勝利(2分け4敗)。リーグ戦での大阪ダービーも4連敗中という状況もあり、ラビは「特別な試合なので(前回負けた)借りを返したい。自分はしっかり準備をしたい。C大阪は現在4試合得点がないので、5試合目も続くようにしたい。自分がつなぎ役をできれば、チームを向上させることができる」と、前向きに話した。
家族3人で日本で暮らすラビは、母国で続く戦闘について「今回の戦いで犠牲者が出たことは、つらい思いでいっぱい。これからいい方向に進んでいくことを願う」などとコメント。
一方で今回の件でクラブやチームから温かい配慮を受けたといい、「僕を最大限、サポートをしてくれた。恩義はもちろん感じているし、プレーで返していくだけ。今まで愛情を注いでくれたG大阪に、恩返ししたい」と、大阪ダービーでの勝利を誓った。
今年1月にG大阪に移籍したラビは、それまで母国の名門マッカビ・ハイファに在籍。G大阪では開幕から26試合に出場する、絶対的なアンカーとして活躍している。