[国体少年男子]茨城県が49年ぶりの日本一!大阪府は8度目の決勝挑戦も頂点届かず
[10.16 国体少年男子決勝 茨城県 2-0 大阪府 OSAKO YUYA stadium]
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茨城県が49年ぶりの全国制覇――。U-16年代の都道府県選抜チームが日本一を争う特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」サッカー競技少年男子の部は16日午後、決勝戦を行った。茨城県と大阪府が対戦し、茨城県が2-0で勝利。1974年大会以来、2度目の優勝を果たした。
茨城県は、1979年大会以来44年ぶりの決勝進出。4-4-2システムの先発はGK菊田修斗(鹿島ユース、1年)、右SB朝比奈叶和(鹿島ユース、1年)、CB近藤大祐(鹿島ユース、1年)、U-17日本代表候補CB大川佑梧(鹿島ユース、1年)、主将のU-17日本代表左SB佐藤海宏(鹿島ユース、2年)、中盤は岩永佳樹(鹿島ユース、1年)と木下永愛(鹿島学園高、1年)のダブルボランチ、右SH長疾風(鹿島ユース、1年)、左SH中川天蒼(鹿島ユース、1年)、そして、2トップは得点ランキング2位6得点のU-17日本代表FW徳田誉(鹿島ユース、2年)と正木裕翔(鹿島ユース、1年)がコンビを組んだ。
一方、悲願の初優勝を狙う大阪府は16年大会以来、8度目の決勝進出。4-4-2システムのGKはイシボウ拳(C大阪U-18、1年)で右SB中島悠吾(G大阪ユース、1年) CB重村心惺(興國高、1年)、CB前田陵汰(阪南大高、1年)、左SB阿児尚哉(G大阪ユース、1年)、主将の山本天翔(G大阪ユース、1年)と朝賀渉(阪南大高、1年)のダブルボランチ、右SH芝田琉真(C大阪U-18、1年)、左SH當野泰生(G大阪ユース、1年)、前線は久永虎次郎(G大阪ユース、1年)と得点ランキング首位・8得点のU-16日本代表FW中積爲(G大阪ユース、1年)が2トップに構えた。
ここまで4試合で9得点1失点の茨城県と3試合で15得点3失点の大阪府。先手を打ったのは、茨城県の方だった。前半6分、PAへフィード。大阪府守備陣の対応が一瞬遅れた隙を逃さず、正木が相手の前に身体をねじ込んでPKを獲得する。このPKを徳田が右足で豪快に左隅へ突き刺して先制点。2試合連続で0-0からのPK戦を勝ち上がってきた茨城県にとっては、3試合ぶりの得点となった。
だが、大阪府の得点力は今大会随一。12分には中積が左足シュートを狙い、14分にも中島のシュートのこぼれに反応した中積が右足を振り抜く。大阪府は朝賀のサポートを受けてグイグイと前に出る山本と、視野の広い動きを見せる當野が中心となって個人技、ショートパスで相手の寄せを剥がしながら前進。だが、内に絞る形で守る茨城県は岩永や大川が相手の攻撃を潰し切ったほか、佐藤が出足良くインターセプトして見せる。
15分、茨城県は縦パスに正木が反応。DFの前に身体をねじ込んでシュートを放つが、これは大阪GKイシボウがストップする。茨城県は16分にも左サイドでのインターセプト、連係から最後は徳田がポスト直撃の右足シュート。こぼれ球を木下が右足で狙うが、これは大阪府DFがブロックした。
徳田のポストプレーや正木の抜け出し、長の仕掛けなども交えて攻める茨城県に対し、大阪府は注目のレフティーストライカー・中積が相手の脅威に。25分、26分、31分と立て続けにシュート。だが、次の1点を奪ったのは茨城県の方だった。33分、徳田の獲得した左CKを中川が左足で蹴り込む。これをファーサイドの大川が豪快なヘッドでゴールへ叩き込んだ。2点ビハインドとなった大阪府は右の芝田がスピードに乗ったドリブルを見せるが、茨城県は大川と佐藤が2人がかりでボールを奪い取る。
ハーフタイム、茨城県のベンチからは「このまま行けるとは思うなよ!」という声が飛ぶ。2点を追う大阪は後半開始直後、當野と阿児のコンビで左サイドを崩し、久永が左足シュート。さらにワンツーなどで相手の守りを切り崩そうとするが、茨城CB近藤にインターセプトされるなど攻め切ることができない。
大阪府は7分、芝田をMF増田瑛心(C大阪U-18、1年)へスイッチ。反撃を狙うが、茨城県は前からの守備を継続し、岩永や木下、中川が中盤でボールを奪い取り、逆に正木の右足ミドルや朝比奈のロングクロスから徳田の放ったヘッドなどで追加点を狙う。
大阪府は21分、朝賀と左SB竹村咲登(興國高、1年)をチェンジ。大阪府が押し込んでゴールをこじ開けようとするが、茨城県DFは冷静に跳ね返し、枠へ飛んだシュートもGK菊田が確実に処理していく。その茨城県は25分、木下とMF殿岡諒大(鹿島ユース、1年)を交代。一方の大阪府は32分に阿児とFW芋縄叶翔(興國高、1年)を入れ替える。
大阪府は重村と前田の両CBやGKイシボウ中心に後方の選手たちがよく踏ん張り、諦めずに攻め続けていたが、茨城県の堅守を破ることができず。茨城県が2-0で勝ち、U-16世代の都道府県選抜チーム日本一に輝いた。