パリ五輪世代、オランダ戦はスコアレスドロー 大岩剛監督「イングランド戦よりは評価していいのでは」
◆国際親善試合 U―22日本代表 0―0 U―22オランダ代表(14日、オーストリア、ウィーン)
来夏のパリ五輪を目指すU―22日本代表は、オランダ代表と0―0で引き分けた。10日のイングランド戦(非公開、2〇0)とあわせて1勝1分けで6月の欧州遠征を終えた。
イングランド戦からはメンバー4人を変更し、先発にはGK鈴木彩艶(浦和)、DF内野貴史(デュッセルドルフ)、鈴木海音(磐田)、木村誠二(FC東京)、加藤聖(長崎)、MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)、山本理仁(G大阪)、三戸舜介(新潟)、佐藤恵允(明大)、鈴木唯人(ストラスブール)、FW藤尾翔太(町田)が並んだ。
前半は相手にボールを握られる時間も長かったが、積極的に前線からプレスを仕掛け、チャンスを作った。同21分には相手DFのクリアに遭ったが、佐藤が三戸のパスを受けて枠内シュート。同40分、鈴木彩のゴールキックから藤尾が一発で収め、左足を振り抜いた。一方ピンチでは鈴木彩や木村が局面で体を張ってしのいだ。
2―0と勝利したイングランド戦では、課題としてビルドアップを一つ掲げてきたが、この日は反省を生かしながらトライする姿勢も見えた。イングランド戦を「50点」と評価していた大岩剛監督は、勝ちきれなかった結果への悔しさは持ちつつも、「オランダといういいチームと試合ができたけど、我々のイングランド戦からの積み重ね、攻守でやれた部分やれない部分はあるけど、選手は90分間非常によくやってくれた。出場している選手が変わった中でもスタイルは出せたので、イングランド戦よりは評価していいのではないかと思う」とオランダ戦を振り返った。
チーム発足後4度目の欧州遠征。鈴木唯が「個人個人の能力はもっと互角以上に上回っていかないといけない」としたようにレベルアップは必須だが、組織としての前進は着実に見えている。8試合を戦って2勝3分け3敗と終え、9月のパリ五輪1次予選へと向かう。指揮官は「欧州遠征を数回やって、常に強い国とやって、我々のスタイルをピッチで表現することが徐々にでき始めている。次のアジア予選でもしっかりと表現していければ。アジア予選は非常にタイトな日程。しっかり勝って、勝ち点を奪っていくことにフォーカスして、大会への準備をしていきたい」と話した。