鎌田大地 「セリエA」ACミラン移籍へ 条件面合意と関係者 イタリア19度V名門でさらなる飛躍へ
サッカーのドイツ1部フランクフルトに所属する日本代表MF鎌田大地(26)が、イタリア1部「セリエA」の名門ACミランに移籍する見通しとなったことが28日、関係者の話で分かった。条件面で合意したとみられる。
フランクフルトとの契約は今季で満了。4月の時点で退団することがクラブから発表されていた。移籍金なしで獲得できるため、去就を巡ってはイタリア1部ナポリ、ドイツ1部ドルトムント、スペイン1部Aマドリード、ポルトガル1部ベンフィカなど複数の強豪クラブが関心を示し、新天地が注目されていた。ACミランはリーグ優勝19度を誇るイタリア屈指の名門。過去には元日本代表MF本田圭佑(36)も所属している。
鎌田はJ1鳥栖から17年夏にフランクフルトへ完全移籍。期限付き移籍したベルギー1部シントトロイデンから19年夏に復帰すると主軸として成長し、森保ジャパンにも欠かせない司令塔となった。
27日のリーグ最終節は、ホームでフライブルクに2―1で逆転勝ち。フル出場した鎌田は0―1の後半38分、右サイドから柔らかいクロスで同点ゴールをアシストした。今季はリーグ戦で9得点をマークし、欧州チャンピオンズリーグ(CL)でも3得点。「自分にとって間違いなく過去最高のシーズン」と自賛していた。
フランクフルトでの残された公式戦は、6月3日のドイツ杯決勝・ライプチヒ戦。同大会5年ぶり6度目の優勝をつかみ、有終の美を飾る。
◆ACミラン 1899年、イタリア・ミラノに創設。本拠サンシーロはライバルのインテルと共用で7万5817人収容。優勝はリーグ19回、イタリア杯5回。クラブW杯1回、トヨタ杯3回(前身含む)。欧州CL7回制覇はRマドリード(スペイン)の14回に次いで2位。今季の主な所属選手はポルトガル代表FWレオン、フランス代表FWジルー、イタリア代表MFトナリ、元スウェーデン代表FWイブラヒモビッチら。かつて所属したレジェンド、DFマルディーニの「3」とDFバレージの「6」は永久欠番。
◆鎌田 大地(かまだ・だいち)1996年8月5日、愛媛・伊予市生まれ。26歳。祖母宅に近いG大阪ジュニアユースに加入。京都・東山高を経て2015年から鳥栖に入団。17年6月にフランクフルトに加入。18~19年シーズンはシントトロイデンへ期限付き移籍し、24試合12得点。19年にフランクフルトに復帰した。今季は32試合9得点。19年3月にA代表デビュー。カタールW杯は4試合出場。国際Aマッチ28試合6得点。利き足は右。180センチ、72キロ。