【一挙プレビュー】監督交代の柏がホームで首位の神戸に挑む。鹿島は6連勝を目指してFC東京と、J2では首位・町田が清水と激突|Jリーグ&WEリーグ
5月19日から21日に開催されるJ1リーグ、J2リーグとWEリーグの試合プレビューを一挙に紹介。J1は9試合、J2は11試合、WEリーグは4試合が各地で開催される。
5月19日
19:30 北海道コンサドーレ札幌 vs 京都サンガF.C.(J1)
札幌は直近2試合で計9得点を奪い、今季初の連勝。ペトロヴィッチ監督が志向する“超攻撃的”なスタイルを体現し続け、ついに総得点はJ1最多の「29」まで伸びた。また、今季は開始15分までに9得点を挙げており、金曜開催となる今節も序盤からアクセル全開でゴールを目指す。
対する京都は3連敗中。この間の得点数はわずか「1」にとどまっており、6試合ぶりの勝利に向けて得点力不足を解消させたい。注目は古巣対戦を迎えるDF白井康介。前線には高さを特長とする選手たちが揃っているだけに、サイドの攻防を制し、正確なクロスから得点を演出したい。
5月20日(土)
13:00 アビスパ福岡 vs 浦和レッズ(J1)
福岡は前節、サガン鳥栖との“九州ダービー”で0-0の引き分け。前半で退場者を出した相手に対し、18本のシュートを放ったが、最後までネットを揺らすことはできなかった。DF宮大樹が復帰し、再び5バックの布陣を採用した中、今節はMF田中達也らWBの打開力に期待がかかる。
浦和はガンバ大阪に3-1の白星。ACL明けで完封負けを喫した一戦から立て直しに成功した。ここまではDFアレクサンダー・ショルツがチーム最多の3得点を記録する中、MF大久保智明に今季初得点が生まれたことも大きな収穫。上位追走へ、今節も2列目の選手たちの得点力は欠かせない。
14:00 日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs ノジマステラ神奈川相模原(WEリーグ)
3位・東京NBの前節は大量9得点で圧勝。WEリーグ最多記録となる1試合5ゴールで得点ランキングトップに浮上したFW植木理子を中心に、ホーム連戦の今節も勝点3を積み上げて逆転優勝への望みをつなげたい。対するN相模原はボール保持からの前進に苦しみ、4試合連続となる完封負け。東京NB相手には持たれる時間も長くなりそうだが、良い奪い方から決定機をつくりだせるか。
15:00 鹿島アントラーズ vs FC東京(J1)
鹿島は5試合連続の無失点で5連勝。DF植田直通とDF関川郁万が鉄壁の守備を構築し、FW鈴木優磨も5試合4得点と圧巻のパフォーマンスを続けている。また、前節はMF佐野海舟が6試合ぶりに復帰したことも朗報。“常勝”の面影をも感じさせるチームに付け入るスキは見当たらない。
対するFC東京は川崎フロンターレを2-1で下し、“多摩川クラシコ”の連敗を「7」でストップ。DF徳元悠平が1得点1アシストの活躍を見せ、勝点3に大きく貢献した。次節以降にヴィッセル神戸、横浜F・マリノスとの対戦が控えており、ここからの3連戦は上位進出を懸けた大一番が続く。
15:00 湘南ベルマーレ vs セレッソ大阪(J1)
湘南は3連敗で6試合勝利なし。前節はFW町野修斗、MF阿部浩之の連続ゴールで逆転したものの、そこから3失点と守備が崩れてしまった。開幕から完封試合がなく、4試合連続で複数失点が続く中、山口智監督はどうチームを立て直すか。ホーム3連戦の最終戦で悪い流れを断ち切りたい。
C大阪はオウンゴールの1点を守り切り、ウノゼロ勝利。[4-4-2]のシステム変更が奏功し、FW加藤陸次樹、MFジョルディ・クルークスと久々に先発した選手たちも良い働きを見せた。また、アウェイの湘南戦は1999年から負けがなく(6勝2分)、ここで連勝を飾って勢いに乗りたい。
15:00 名古屋グランパス vs サンフレッチェ広島(J1)
名古屋は前節、鹿島アントラーズに0-2の敗戦。ただ、ホームでは今季無敗を続けている上、ホームの広島戦も7試合負けなし。勝点で並ぶ上位直接対決を制し、再び首位争いに加わることができるか。古巣戦に臨むDF野上結貴ら鉄壁の3CBを中心に、堅い守備から前線の個の力を生かしたい。
同じく前節を落とした広島にとっても、今節は首位を追いかける上で絶対に落とせない“6ポインター”。キーマンは4月の月間MVPに輝いたFWドウグラス・ヴィエイラだ。FW満田誠が負傷離脱を強いられた中で、4月の5試合で5得点を記録したストライカーの活躍は今まで以上に重要となる。
16:00 柏レイソル vs ヴィッセル神戸(J1)
柏は17日、ネルシーニョ監督の退任を発表。コーチから昇格した井原正巳新監督の下、チームは今節から再スタートを切る。前節は21本のシュートを放ちながらも無得点に終わるなど、決定力不足が低迷の原因となっており、J1最少失点を誇る首位チームに対し、浮上のきっかけをつかめるか。
対する神戸は前節、上位陣が軒並み敗れた中で貴重な勝点3を獲得。2位の横浜F・マリノスとの差を「5」に広げ、首位固めに成功した。前節はDF酒井高徳が欠場したものの、DF初瀬亮が反対の右SBを務め、不在を感じさせないプレーを披露。今節はリーグ最速の今季10勝目が懸かる。
16:00 横浜FC vs 川崎フロンターレ(J1)
横浜FCは前節、柏レイソルとの下位直接対決で1-0の勝利。FW小川航基が奪った先制点を決死の守備で守り抜き、ついに最下位を脱出した。ただ、今節はエース・小川に加え、MFユーリ・ララが出場停止。二枚看板を欠く中で、四方田修平監督は今季初の連勝に向けてどんな策を施すか。
川崎FはFC東京との“多摩川クラシコ”で1-2の敗戦。こちらもMF脇坂泰斗、MFジョアン・シミッチの2人が出場停止となるだけに、中盤は再構築が求められる。注目はMF瀬古樹だ。現在はインサイドハーフで定位置を奪取しており、かつて主将も務めた古巣に対し、成長した姿を見せたい。
17:00 サガン鳥栖 vs アルビレックス新潟(J1)
鳥栖は前節、アビスパ福岡との“九州ダービー”でスコアレスドロー。前半から負傷交代や退場といったアクシデントが続いたが、粘り強く勝点1を持ち帰った。2試合連続の無失点と守備には手ごたえを得られており、今節もGK朴一圭を中心に“耐えどころ”を凌ぎ、第6節以来のホーム戦勝利を狙う。
対する新潟は横浜F・マリノスに2-1の逆転勝ち。5試合ぶりの勝点3という結果以上に、自分たちのスタイルで王者を凌駕した内容に大きな自信を得ることができた。また、MF三戸舜介がJ1初得点を奪ったことも明るい材料で、鮮烈なゴラッソで殻を破った若きドリブラーに今節も注目だ。
19:00 ガンバ大阪 vs 横浜F・マリノス(J1)
G大阪は4連敗で最下位に転落。苦しい戦いが続くものの、ダニエル・ポヤトス監督はスタイルを貫く姿勢を示し続けており、王者を迎えるホーム戦で好転のきっかけを手にできるか。注目はDF福岡将太。相手の強力FWを封じることはもちろん、後方からの組み立てでも違いを見せたい。
横浜FMは7試合ぶりの敗戦で、首位との勝点差が「5」に広がった。連敗は避けたい今節だが、契約上の理由によりGK一森純が欠場。横浜FMでは4年ぶりの出場となるGK飯倉大樹に大きな期待がかかる。また、前線では4試合得点から遠ざかっているFWアンデルソン・ロペスに注目だ。
5月21日(日)
13:00 アルビレックス新潟レディース vs AC長野パルセイロ・レディース(WEリーグ)
3連勝こそ逃したものの、3試合連続の無失点を記録した新潟Lは、勝点4差で先行するAC長野と対戦。3月の前回対戦では今季初勝利をマークした相手だけに、最下位脱出へ向けて重要な一戦となる。対するAC長野も今季初の2連勝と好調だ。“3強”との対戦が続くラスト3試合へ向けて勢いを加速したいところ。ここまで6得点のFW道上彩花(新潟L)に仕事をさせないことが鍵となりそうだ。
14:00 モンテディオ山形 vs ブラウブリッツ秋田(J2)
前節は良い形でのボール奪取から再三サイドを破り、5-0の圧勝劇を披露した山形。今季初の無失点で整備された守備も印象付けたなか、渡邉晋監督は「次がものすごく大事」と力を込め、手綱を締め直して「奥羽本戦」へ向かう。対する秋田は終了間際にPKで失点して連勝が止まったが、押し込んだ後半の戦いは迫力十分。1点を奪えなかった悔しさをこのダービーマッチにぶつけたい。
14:00 大宮アルディージャ vs ベガルタ仙台(J2)
大宮はいわきFCとの直接対決に敗れ、最下位に転落。9試合ぶりの勝利へ向けたキーマンはDF岡庭愁人だ。短い出場時間で積極的な仕掛けを見せた前節に続き、チームの起爆剤となりたい。一方の11位・仙台はMF相良竜之介のスーパーゴールによる1点を守りきり、今季初の連勝を達成。大宮とは昨年の5月21日にもアウェイで対戦して4-2の快勝を収めており、その再現となるか。
14:00 ジェフユナイテッド千葉 vs 栃木SC(J2)
千葉は好調の清水エスパルスをMF米倉恒貴のバースデーゴールで下し、初の連勝で13位に浮上。狙い通りの守備で強力攻撃陣を完封したことも大きな自信となるはずだ。対する栃木も堅守を拠り所とするものの3試合連続で2失点。特に総失点の8割近くを喫している後半の戦いがポイントになる。昨季シーズンダブルを達成した千葉を相手に、今季アウェイでの初勝利をつかめるか。
14:00 FC町田ゼルビア vs 清水エスパルス(J2)
最強の“盾”と“矛”が激突する前半戦の大一番がやってきた。16試合でわずか7失点の首位・町田は、2連勝で2位との勝点差を「7」に拡大。複数失点は未だなく、先制して逃げ切る勝利の方程式が定着している。対照的に、清水はリーグ最多の33得点。前節は秋葉忠宏監督の就任後初となる敗戦を喫して8位に順位を下げたが、その破壊力に疑いの余地はない。町田の独走か、清水の意地か。注目の一戦だ。
14:00 ツエーゲン金沢 vs ヴァンフォーレ甲府(J2)
金沢は前節無得点で敗れたものの、狙った形での奪取から好機を多く創出。今季は先制点の有無が勝敗に直結しているなか、昨季甲府に2戦2発と相性の良いFW林誠道が先にスコアを動かしたいところだ。7位に浮上した甲府はDF井上詩音に注目。前節をはじめ今季5度を数える“ウノゼロ”に貢献している大卒ルーキーは、アウェイ連戦を戦うチームに連勝をもたらせるか。
14:00 藤枝MYFC vs 徳島ヴォルティス(J2)
4連敗となった藤枝だが、清水エスパルス、ジュビロ磐田との2連戦では勇敢なビルドアップからゴールに向かう姿勢を披露。前節退場処分を受けたFW渡邉りょうを欠いて臨む今節は、その手応えを得点・勝利につなげたい。一方の徳島は結果が出なかった時期を乗り越え、6試合負けなし。勝てば藤枝を得失点差で上回る一戦では、ここ3試合で5得点と量産態勢に入っているFW森海渡に引き続き注目だ。
14:00 レノファ山口FC vs 東京ヴェルディ(J2)
首位のFC町田ゼルビアに敗れた山口は9試合連続未勝利。敵陣深くまで侵入する場面は作っただけに、町田同様に堅守を誇る東京Vとの今節はその回数を増やしていけるかが鍵となる。東京Vの前節はまさに総力戦となったなか、後半の2得点で勝利して2位に順位を上げた。山口戦の注目はMFバスケス・バイロン。出場停止明けで迎えるアウェイゲームで名誉挽回の活躍を期待したい。
14:00 大分トリニータ vs V・ファーレン長崎(J2)
0-5の完敗を喫した3位・大分は、4位の長崎を迎える上位対決。第15節のロアッソ熊本戦に続くホームでの九州ダービーとなるが、鋭いカウンターを持つアウェイチームに対して前節の反省をどう生かすか注目だ。一方の長崎は引き分けで3試合勝利なしとなったものの、内容面の収穫は少なくなかった。プレーオフ圏内を争っていた終盤戦で敗れた昨季の悔しさをここで晴らしにかかる。
14:00 三菱重工浦和レッズレディース vs ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(WEリーグ)
首位の浦和はI神戸との大一番に2-1で勝利。今節の優勝決定は「前日の試合で東京NBが引き分け以下・浦和が勝利・I神戸が敗戦」の3つが条件だが、気負うことなくホームで頂点へのカウントダウンを進めていきたい。その浦和に挑むのが、前節4得点で7試合ぶりの勝利を飾った千葉Lだ。注目は負傷からの復帰後初ゴールを含む2得点を挙げたFW千葉玲海菜。鴨川実歩と組む前線は破壊力抜群で、首位撃破への期待が高まる。
14:00 ちふれASエルフェン埼玉 vs INAC神戸レオネッサ(WEリーグ)
三菱重工浦和レッズレディースとの天王山に敗れた2位・I神戸は浦和との勝点差が「7」に拡大。逆転でのリーグ連覇へ向け、アウェイで勝点3を取り切って他会場の結果を待ちたい。EL埼玉は0-9の大敗を喫した前節から精神面でのリカバリーを図ることが必要となる。鍵を握るのはMF吉田莉胡。昨季を上回る5得点をすでに挙げている20歳は、リーグ最少失点の堅守をこじ開けられるか。
15:00 水戸ホーリーホック vs ロアッソ熊本(J2)
勝利のみが求められる「北関東ダービー」を1分1敗で終えた水戸。特に前節はダメージの大きな逆転負けとなったが、今季披露してきたリバウンドメンタリティーを再び示したい。4試合ぶりの黒星を喫した熊本は、アウェイの水戸戦で2011年から未勝利が続く。再三の好セーブでチームを救ってきたGK田代琉我が出場停止で不在のなか、GK佐藤優也には流れを変える活躍が期待される。
16:00 ジュビロ磐田 vs いわきFC(J2)
連勝を「3」に伸ばした磐田はプレーオフ圏内の6位に浮上。2節連続で昇格組との対戦を迎えるなか、GK三浦龍輝を中心に2試合連続の完封勝利を狙う。対するいわきは大宮アルディージャとの“裏天王山”を制し、6試合ぶりの勝利で最下位を脱出した。1-9で敗れた清水エスパルス戦から2週間。再び静岡の地で名門と対戦する今節は、今後に向けてのターニングポイントとなりそうだ。
19:00 ファジアーノ岡山 vs ザスパクサツ群馬(J2)
今季11度目の引き分けに終わった岡山は、前節ベンチスタートのFW櫻川ソロモンに注目。過去3シーズンで1勝5敗、その6試合でわずか1得点と群馬戦では苦戦が続くなか、勝利を呼び込むゴールが期待される。対する群馬は4月の栃木SC戦に続き「北関東ダービー」で逆転勝ちを収め、5位に上昇。3連敗中のアウェイゲームで勝点3を持ち帰り、さらなる自信をつかむことができるか。
<19日の対戦カード>
19:30 札幌vs京都(J1)
<20日の対戦カード>
13:00 福岡vs浦和(J1)
14:00 東京NBvsN相模原(WE)
15:00 鹿島vsFC東京(J1)
15:00 湘南vsC大阪(J1)
15:00 名古屋vs広島(J1)
16:00 柏vs神戸(J1)
16:00 横浜FCvs川崎F(J1)
17:00 鳥栖vs新潟(J1)
19:00 G大阪vs横浜FM(J1)
<14日の対戦カード>
13:00 新潟LvsAC長野(WE)
14:00 浦和vs千葉L(WE)
14:00 EL埼玉vsI神戸(WE)
14:00 山形vs秋田(J2)
14:00 大宮vs仙台(J2)
14:00 千葉vs栃木(J2)
14:00 町田vs清水(J2)
14:00 金沢vs甲府(J2)
14:00 藤枝vs徳島(J2)
14:00 山口vs東京V(J2)
14:00 大分vs長崎(J2)
14:00 水戸vs熊本(J2)
14:00 磐田vsいわき(J2)
14:00 岡山vs群馬(J2)