北海道十勝スカイアースのMF中原彰吾「もう一度Jに上がりたい」…サッカー道リーグ14日開幕
一度は引退を考えた元赤黒戦士が、奪還へ、チームをけん引する。サッカーの道リーグが14日、札幌市などで開幕する。ホームで旭蹴会と対戦する北海道十勝スカイアースに今年、2013~19年7月まで現J1札幌に所属したMF中原彰吾(28)が加入した。J通算142試合出場のゲームメーカーは「JFL昇格しか目指してない。もう一度、Jに上がりたいので」と2年ぶり優勝を目標に掲げた。
札幌の下部組織育ちでG大阪や長崎、仙台などでもプレー。昨季はJ3相模原で30試合に出場も契約満了となった。新たな所属先は見つからず、札幌から子供を指導する選択肢も示された。「サッカーに一区切りしないといけないという思いと、まだやれるという気持ちが葛藤していた」。迷いを振り払ったのはかつての仲間。スカイアースでプレーする同期のDF永坂勇人(28)らから「まだ引退は早い。一緒にやろう」と何度も声がかかった。「一生懸命言ってくれて、まだサッカーを辞めたくないんだという気持ちに気付いた」。2月、加入を決断した。
帯広市内の浴場で午前8時から午後5時までフロント業務などをし、午後7時から練習する日々。サッカーだけという生活ではなくなった分、業務の合間にストレッチするなど体調管理を続けている。その先に見据えるのは、スカイアースでのJ昇格。「またサッカー一本でやれるようになれれば」。目標達成への戦いが、始まる。
(砂田 秀人)