京都、途中出場パトリックが古巣G大阪相手に勝ち越しゴール…曺貴裁監督「手応え感じる」
しっかりボールをつなぎたいG大阪と執拗(しつよう)にハイプレスをかけてボールを奪取し、素早く攻撃したい京都。スタイルの異なる両チームの対戦は、途中交代の選手が役割を果たした京都に軍配が上がった。15日にサンガスタジアムbyKYOCERAで行われたJ1リーグ戦。今季から加入したパトリックが古巣相手に挙げたゴールにより、2-1でG大阪を退けた京都の曺貴裁監督は「今のサッカーは途中から出た人が活躍しないと、勝っていけない。そういう意味では、昨年までにはなかった手応えを感じている」と戦力の上積みを喜んだ。京都がG大阪から白星を挙げたのは2009年以来14年ぶり。J2での対戦も含めて9試合ぶりの勝利だった。
前半22分に豊川のゴールで先制しながら、同37分にG大阪の石毛に鮮やかなミドルシュートを決められて1-1。その後は一進一退の展開が続いていた。
後半、体を張れるパトリックや機動力のあるパウリーニョらを次々と投入した京都は布陣を4-3-3から5バック気味に変更し、ボールを奪うとシンプルに前線に預ける形を徹底。すると37分、G大阪のDF三浦が不用意に持ち上がろうとしたところで、パウリーニョがボールを奪取。ゴール前にパスを出すと、走り込んだパトリックが左足で相手GK谷の股下を抜き、勝ち越し点を奪った。
「PPコンビが良くやってくれた。誰を使ったらいいか、これから頭を悩ませることになる」とブラジル選手コンビの活躍をたたえた曺監督は「(選手全員が)勝つことに貪欲に戦ってくれた。サンガに新しい歴史をつくってくれた」と総括。リーグ戦2試合連続ゴールとなったパトリックは「ガンバには長く在籍していたが、今いるチームで価値を示し続けるのが大事」と強調した上で「パウリーニョともうああいう状況になるのを話していた。自分の中ではオートマチックに蹴った感じ。(股下を)狙ったというよりも、とにかくゴールにねじ込みたかった」とうなずいた。
京都はこれでJ1リーグ戦は8試合戦って引き分けなしの4勝4敗。曺監督は「勝ち点0か3で推移するのは、悪くない」と言った。引き分けはいらない。白黒はっきりとつけるスタイルで上位をうかがう。(北川信行)