「反則というのは厳しい」湘南がPK献上の“ハンド判定”は妥当? 家本元審判員は「ボールが来ると予測できる選手がいると思えない」

「ボールを避けろというのは忍者じゃないだから無理でしょ」

Jリーグは4月1日、J1第6節の湘南対G大阪(4-1)を実施。この試合にて、ハンドでG大阪にPKが与えられたシーンが、DAZNの配信番組『Jリーグ ジャッジリプレイ』で取り上げられ、ゲストで出演した元Jリーガーの増嶋竜也氏と藤本淳吾氏、元国際審判員の家本政明氏が議論を交わした。

【動画】PKのジャッジは妥当だったのか…。湘南DF舘がハンドと判定されたシーン

問題となっているのは88分の場面だ。アタッキングサードでのパス回しから、最後はG大阪のイッサム・ジェバリがシュートを放つ。これが湘南DFに当たってディフレクションしたボールを、舘幸希がペナルティエリア内にて左手で触ってしまい、ハンドの判定に。VARチェックが行なわれたが、判定はPKのままだった。

このジャッジに増嶋氏はハンドではないとの見解を示し、次のように語った。 「舘選手が意図的に手を出しているように見えない。僕としては、こんなのをとられたらちょっと厳しいなと思います。シュートのコースがディフレクションして変わって、来たボールを避けろというのは忍者じゃないだから無理でしょ」

一方で藤本氏は、「(ジェバリが)シュートを打った後に、3人目でダワン選手がいるから、当たってなければボールが通っていたかもしれない。なので、(ハンドを)とるべきだと思う」との考えを述べた。

両者の意見を訊いたうえで、元審判員の家本氏は「まず、手がボールに当たっただけではハンドの反則にはならない。当たった時には、手をボールの方向に動かした場合、手をボール方向に動かしていなくても、不自然に身体を大きくしたと解釈された場合にハンドとなる」と説明。そのうえで、こう持論を展開した。

「舘選手はシュートコースにいなくて、ましてや味方の選手に当たって方向が変わってボールが来ている。距離も近いですし、ボールスピードも速いので、ボールが来ると予測できる選手がいるとは思えない。なので、競技規則に照らし合わせた時に、ハンドの反則というのはやっぱり厳しいかなと思います」

家本氏は舘が意図的に手で触ったのではないと見解。ハンドは厳しい判定だとした。

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