札幌痛恨ドロー MF小林&FW小柏が共に節目の2戦連続弾も後半2失点で勝利ならず
共にJ1通算50試合出場の節目 共に前節・横浜M戦から2戦連発
■J1第5節 G大阪2-2札幌(18日、大阪・パナソニックスタジアム吹田)
2点のリードを追いつかれる痛恨ドローだ。北海道コンサドーレ札幌は敵地で今季まだ勝ち星のないガンバ大阪と対戦し、2-2で引き分けた。前半6分に右CKの流れからMF小林祐希(30)が左足でゴールを決めて先制に成功。同32分には相手の連係の乱れを突いたFW小柏剛(24)が追加点を挙げた。共にJ1通算50試合出場の節目で2戦連続ゴールとなったが、後半12分、14分と立て続けに失点し、勝利で自分たちを祝うことができなかった。札幌は序盤の5試合を終えて1勝3分1敗の勝ち点6。順位は暫定10位となった。
試合を動かしたのは、前節の横浜M戦に続いてまたしてもこの2人だった。前半6分、DF福森晃斗(30)の右CKをファーサイドでDF岡村大八(26)が頭で折り返すと、空いたスペースに走り込んだ小林が左足でゴール左下に流し込み先制点を決めた。「本当はニアに入れって言われてたけど、ボールの軌道を見たら絶対に来ないと思ったので、ファーに逃げたら良いところに(ボールが)落ちてきたので、あとは押し込むだけでした」と振り返った。
2試合連続ゴールとなり、「監督、コーチングスタッフ、チームメートが、自分の特長を生かすような布陣、距離感をつくってくれて、本当にやりやすく、楽しくサッカーをさせてもらっている。もっとチームのやり方に馴染んでいけば、さらに良いサッカーができる」と、手応えを口にした。
同32分には、札幌陣地まで攻め込んでいたG大阪がDFラインの味方へのバックパスをミス。ボールが2選手の間を通って裏に抜けると、小柏はそれを見逃さなかった。猛ダッシュで追い、センターサークルを過ぎた敵陣内でボールを拾うと、そのままゴール前まで独走。元日本代表GK東口順昭(36)との1対1の場面では「少し早めに倒れたので」と冷静に動きを見て頭上を越える弾道を選択。見事、右足でゴールに突き刺した。これで小柏も2試合連発となり、「自分のところには1試合に1回チャンスが来ると思ってるし、それを決めきることができて良かった」と喜んだ。
さらに2人はこの試合でJ1通算50試合出場を達成。海外クラブでのプレーが長かった小林は「監督含めて500何試合やっている人たちがいるので、50試合なんて別に何てことないとは思いますが、コツコツ試合を積み重ねていきたい」と淡々。大卒3年目の小柏にとっても「ミシャ監督にたくさんの試合で使ってもらいましたけど、その中で50試合というのは3年目にしては、まだまだ少ない。ケガだったり、しっかり自分をケアすることはもっとしていかないと。まだまだ通過点なので、100試合とか、自分にとって良いものを積み重ねられたら」と、まだまだ先を見据える。
最高の形で前半を折り返したが、後半に状況は一変。14分に札幌左サイドの背後に抜け出されてワンチャンスで決められると、16分には逆サイドの突破から再び失点した。サッカーでは「2-0は危険なスコア」と言われるとおり、わずか2分間で追いつかれてしまった。
試合後、小林が「勝ち点2を失った」と悔しさを滲ませれば、小柏も「悔しい結果。自分の得点を勝利につなげられなかったことは本当に悔しいし、3点目を取らないといけなかった」と肩を落とした。この勝ち点1をプラスに捉えるためにも、この教訓を糧として、次節のホーム川崎戦に臨む。
(工藤友揮)