【J2開幕「昇格候補衝突」】「J2屈指のタレント集団」磐田VS昨季3位「継続性」の岡山、「191センチ」17歳FWの“鮮烈2ゴールデビュー”と新加入の躍動!(1)
●磐田に超新星17歳FWが出現!
J1昇格候補が、いきなり激突した。
2023年シーズンのJ2リーグが2月18日に開幕し、ジュビロ磐田とファジアーノ岡山が対戦した。
■【動画】「高2!!!凄い」磐田の超新星「17歳FW」後藤啓介、遠藤保仁からの超精密クロスを「高打点ヘッド」で叩き込む2点目ゴール!■
1シーズンでのJ1復帰を目ざす磐田は、「J2屈指のタレント集団」だ。MF遠藤保仁、山田大記、FW大津祐樹、杉本健勇らの日本代表経験者を擁し、前日本代表コーチの横内昭展監督がチームを率いる。元日本代表でOBの川口能活GKコーチもスタッフ入りした。
対する岡山は、「継続性」が強みだ。
昨シーズンは木山隆之監督のもとで、クラブ最高位の3位でフィニッシュした。チームのベースは出来上がっており、自動昇格圏の2位以内を明確なターゲットとする。
この試合では、新たなスター候補生が出現した。磐田の後藤啓介だ。
2005年6月生まれの高校2年生FWは、U-18から飛び級でトップチームに昇格した逸材だ。この日は2点を追いかける64分に途中出場すると、89分に左サイドの松原后のクロスをワンタッチでプッシュする。さらに90+2分、左ショートコーナーからのクロスを191センチの長身でとらえる。高打点のヘディングシュートがネットを揺らした。
17歳8か月15日でのJリーグ出場はクラブ最年少2番目で、得点は高原直泰を上回ってクラブ最年少記録だ。経験豊富な選手を揃えるチームに、新しい風が吹き込まれていくかもしれない。
●新加入選手が「一発解答」の岡山
J2デビュー戦で2ゴールの後藤が話題をさらったが、岡山の白星発進に触れるべきだろう。
最終盤に2失点を喫するまでは、申し分のない試合運びだった。26分、昨シーズンチーム最多10アシストの河野涼祐の右CKから、空中戦に強いCB柳育崇がヘディングで競り勝つ。ゴールへ向かうボールに反応したのは、ジェフユナイテッド千葉から期限付き移籍の櫻川ソロモンだ。左足でシュートコースを変え、ネットを揺らした。それぞれの選手の特徴が結びつき、先制点が生まれた。
31分の2点目も、チームの強みが発揮されたものだ。
CBヨルディ・バイスのフィードを田中雄大が落とすと、櫻川のシュートが右ポストを叩く。ここからさらに2次攻撃を仕掛ける。ガンバ大阪から期限付き移籍のFW坂本一彩が、ペナルティエリアバ内左から狭いコースを打ち抜いた。
前半を2対0で折り返した岡山は、54分に3点目をゲットする。自陣からのビルドアップで相手のプレスを剥がし、MF佐野航大が左サイドから持ち出す。坂本を経由したボールはペナルティエリア内右の櫻川にわたり、GKに弾かれた櫻川のシュートを佐野がプッシュした。
試合後の木山監督は「最後のゲームの締めかた」を課題にあげた。最終盤の2点はもったいなかったものの、J1昇格候補同士のアウェイゲームで、勝点3を持ち帰ることができたのは評価すべきだ。