【開幕特集】今季は就任4年目・長谷部茂利監督の集大成…アビスパ福岡、今オフに主力流出も的確な補強でカバー | J1リーグチーム紹介
2023シーズンの明治安田生命J1リーグ各クラブとキーマンを紹介する。
【動画】上位進出へ!課題の得点力向上を目指す!!|J1開幕直前2022シーズン ゴール集
チーム紹介
J1での3シーズン目を迎える今季は、就任4年目を迎える長谷部茂利監督の集大成となるシーズンだ。
JリーグYBCルヴァンカップでクラブ初のベスト4に進出し、新たな歴史を作った昨季。一方で、J1ではリーグ中盤戦で8試合勝ちなしと苦しむ間に残留争いに巻き込まれてしまった。それでも残り5試合で立て直しを図り、14位という順位で終え、J1残留という最低限のノルマを果たした。
今オフはジョルディ・クルークスや志知孝明ら主力が上位勢に引き抜かれたが、穴が空いたポジションには紺野和也や亀川諒史を補填。主力の穴はしっかりと埋め合わせることに成功した。さらに開幕が2週間と迫る中、セルティックで出番を失っていた元日本代表の井手口陽介の期限付き移籍加入を発表し、強度が求められる中盤の選手層を拡充できたこともプラス材料だ。
上位躍進のカギを握るのは得点力アップ。昨季からストライカーの顔ぶれはあまり変わっていないが、その中でJ2で結果を残して初のJ1に挑む佐藤凌我がチームの起爆剤となれるか楽しみだ。
注目選手紹介
●MF 99 井手口陽介
生年月日:1996年8月23日(26歳)
昨季成績:0試合0得点(2022-23シーズン)
地元クラブでかつての輝きを取り戻せるか注目だ。
自身2度目の海外挑戦として2021シーズン終了後にガンバ大阪からスコットランドの名門・セルティックに完全移籍した。しかし、同じタイミングで加入した前田大然や旗手怜央がすぐに活躍を見せた一方で、出場機会に恵まれない歯痒い期間を過ごしてきた。
2022-23シーズンに関しては公式戦に一度も出場できない苦しい状況が続いていたところに、地元の福岡がオファー。ポテンシャルには疑いの余地がない男が再起をかけて地元・福岡への期限付き移籍を決断した。高いボールハント力と豊富な運動量を武器とする特長を、中盤に強度を求める長谷部利監督の下で取り戻すことができるか。その活躍に期待したい。
●FW 9 ルキアン
生年月日:1991年9月21日(31歳)
昨季成績:34試合3得点
この男の真価が問われるシーズンとなる。
2019シーズン途中にタイからJリーグにやってきたルキアン。3シーズンを過ごしたジュビロ磐田では、シーズン毎にゴール数を伸ばし、2021年にはJ2得点王に輝いてクラブを再びJ1の舞台まで引き上げる大きな原動力となった。
その活躍を期待された加入1年目は、リーグ戦に全試合出場を達成し、コンスタントに出番こそ与えられてきたが、リーグ戦では3得点と不発。ストライカーとしては納得いかないシーズンとなった。それでも前線での献身的な守備面や前線で起点を作る動きなど、得点以外の面では評価に値するプレーは見せている。背番号「9」を背負う今季は、その働きぶりに加えて得点力不足という課題を乗り越えるためにもゴールという結果を伴わせられるかが問われるシーズンになる。
●MF 8 紺野和也
生年月日:1997年7月11日(25歳)
昨季成績:29試合9得点
新天地でさらなる飛躍を遂げられるか楽しみな選手だ。
法政大学からFC東京に加入した最初の2シーズンは、出場機会に恵まれないシーズンを過ごしてきたが、アルベル監督が就任した昨季は途中出場も含めてリーグ戦30試合に出場。キャリアハイを大幅に更新した。自身のキャリアにとっても大きな一歩を踏み出す一年となった。
昨季は右サイドハーフを務めてきたジョルディ・クルークスがセレッソ大阪に引き抜かれたことで、その後釜として期待されているのが同じレフティーの紺野。右サイドからのカットインが得意な点も共通しており、早々にチームにフィットする期待感も持てる。フィジカル的には161cmと小柄だが、切れ味鋭いドリブルは脅威的。その特長を最大限発揮できれば、新天地で重要な戦力に台頭できるはずだ。