森保さんが「律とはどうしても会いたかった」堂安律24歳の独占告白…日本代表を外されてから、森保監督と再会した日「若い頃は失敗したんで」
発売中のNumber1067号では、サッカー日本代表の「今」を総力特集。巻頭では大舞台で2得点をあげた堂安律選手が、カタールに至るまでの“真実”と、次のW杯へ向けた覚悟を明かした「エースを超える」を掲載。そのロングインタビューから一部を抜粋する。 昨年、アジア最終予選の最後に代表を外された堂安は、オランダで森保監督と再会する。【全2回の2回目/#1へ】
【貴重写真】ヤンチャそうな堂安律17歳…15歳のカワイイ表情、茶髪になった17歳、最新の特別撮影フォトも一気に見る(10枚超)
森保さんと再会した日
――最終予選終了後の4月、欧州視察中の森保さんとデュッセルドルフで会ったんですよ。森保さんがPSVに行って堂安選手と会ったあとのタイミングで、「律とはどうしても会いたかった」と言っていて。濃密な話し合いができたんだろうなと。
堂安律(以下、堂安) 監督と選手の関係ですけど、あの時間は、人と人として向き合うことができたというか。選手が監督に対して意見を言うのって難しいんですけど、森保さんは『思ってることを全部伝えてほしい』と。だから、今言ったような、自分が感じていることを全部伝えて。森保さんも『アジア予選とW杯では戦い方が変わる。律の力も必要になるから準備しておいてくれ』って。PSVの試合も見てくれていたし、ロガー(・シュミット監督)からも僕の様子を聞いてくれて。ロガーは『ベタ褒めしておいたぞ』って言ってましたけど(笑)。
――そのあと、6月シリーズで代表に戻してもらえて、しかも初戦のパラグアイ戦でスタメン起用。そりゃ、緊張しますね。
堂安 しますよね(笑)。W杯より緊張しました。6月シリーズが終わってホッとしましたもん。良かった、W杯に繋がったって。
「若い頃、ブランドで選ぼうとして失敗した」
――思い描くキャリアについても聞かせてください。ビーレフェルトに期限付き移籍をしたときは「遠回りのようで一番の近道のはず」という覚悟で、結果を出してPSVに返り咲いた。この先のイメージは?
堂安 逆に、どこに行ってほしいですか(笑)。
――プレミアとか、リーガならバルサとか。
堂安 今は本当に、夢が叶えばどこでもいいと思っているんです。結果だけが欲しい。
――CLで優勝を目指せるクラブであれば、どこでもいい?
堂安 そうなんです。若い頃、名誉やブランドで選ぼうとして失敗したことがあるんで。あの頃の自分に『なんで名前のあるところに飛びつきたいの? 』って質問したいです。『堂安、凄いっていう評価が欲しい』とか、しょうもない答えが返ってくると思いますけど(笑)。
――そういう意味では、今のフライブルクはすごくいい選択をしましたね。
堂安 なんでフライブルクにしたのかって聞かれたら、全部答えられます。新スタジアムができて、スポンサー料も増えて、強豪クラブの仲間入りをするという野心を秘めている。シュトライヒ監督はいい部分と課題の両方をしっかり言ってくれるし、システムや戦い方も自分に合ってるし、補強も的確で、チームメイトもいいやつばかり。
――でも、19歳の堂安選手であれば、フライブルクからのオファーに見向きもしなかったかもしれない。
堂安 考え方はずいぶん変わりました。もちろん、プレミアでプレーしたいという欲はありますよ。ただ、フライブルク以上となると、ビッグクラブしかない。試合に出ないと意味がないっていうのは、この1、2年ですごく感じていて。だから、監督が欲しいと言ってくれるクラブに行きたい。そこはしっかり見極めて、クラブでも代表でも充実した4年間を過ごしたいですね。
堂安律(どうあん・りつ) 1998年6月16日、兵庫県生まれ。G大阪ユース時代の2015年5月にトップチームデビュー。17年にフローニンゲンに移籍。PSV、ビーレフェルトでプレーし、今季フライブルクへ。日本代表では18年に初出場。22年W杯は全4試合に出場。代表通算33試合5得点。172cm、70kg



