【G大阪】シュート1本でドロー、劇的残留決め「何とかJ1に残したいと」宇佐美貴史、守備も奮闘
<明治安田生命J1:鹿島0-0G大阪>◇第34節◇5日◇カシマS
劇的に残留を決めたガンバ大阪のFW宇佐美貴史(30)は「最低限のノルマを達成できた」と語り、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
前節まで2連勝で15位。勝てば自力で残留が決まっていたが、手堅い試合運びとなった。チームの合計シュート数は90分を通じて、後半に宇佐美が放った1本だけ。
最後までゴールを奪うことはできず0-0のまま試合を終えた。
選手はピッチ上で他会場の結果を待った。4分後に歓喜の瞬間が訪れる。涙を流す選手もいた。
宇佐美は「何とかこのクラブをJ1に残したいと思っていました。(J2に)落ちたら、僕自身も大きな責任を背負う。そうしたくないからこそ、ピッチ内外で頑張りましたし、結果が出せて良かった」と語った。
右アキレス腱(けん)を断裂し、一時は今季絶望視されていた。10月に宇佐美が復帰してから、チームは2勝2分けの不敗。「アキレス腱だけでなく、どこか違うところも痛めたら…という恐怖心もあった」と本音も漏らした。
GK東口は「俺が見ている中で(宇佐美が)1番守備をしていた。彼が帰ってきてから負けなし。キャプテンマークを巻いて、チームを引っ張ってくれた」と大黒柱になった宇佐美に感謝した。
4試合連続の無失点。途中から指揮を執り、守備を再建した松田浩監督は「選手たちの顔を見た時、彼らならやってくれると信じていました。オリジナル10のガンバをJ2に落としてはいけない。ミッションを果たすことができた」と感無量の表情だった。