先制点のG大阪FWパトリック「戦う姿勢が乗り移ったゴールだった」
◇明治安田生命J1第27節 G大阪2―0名古屋(2022年8月27日 豊田ス)
G大阪に流れを呼び込んだのはFWパトリックだった。前半3分、ゴール前で一度はDFのブロックに阻まれるもすぐさま立ち上がり、こぼれ球を拾ったMFファン・アラーノからのスルーパスを引き出した。そして右足一閃。「きょうのゴールは戦う姿勢、スピリットがつまったゴールだった。松田監督から“我々に次はない。決勝のつもりで全て出せ”と言われた。そんな戦う姿勢が乗り移ったゴールだ」。4月2日・名古屋戦以来リーグ20試合ぶりのゴールに興奮を隠さなかった。
前体制では徐々に出番を失っていった。6月29日・広島戦からは途中出場が続き、ベンチ外になる試合もあった。チームは勝てない日々。その中でも自身のSNSで積極的にコメントを発信した。それは「自分の状況で姿勢を変えるのはエゴイスト。僕はガンバが好きだから、その中で戦っているチームメートやサポーターのために、自分ができる唯一の方法がポジティブなメッセージだった」から。ピッチで貢献できない悔しさを胸にしまい込み、一緒に戦った。
そして「チャンスがきたときの準備をしようと日々練習には励んだ。チームは難しい状況。さらに苦しくなるのは分かっていた。そのときに救うため、力になるための準備はしてきた」と牙を研いできた。溢れるG大阪愛と腐らない姿勢。それが、この日のゴールにつながった。