G大阪“解任ブースト”発動ならず5失点大敗…松田浩監督「強度面あまりチームにない」降格圏17位のまま
◆明治安田生命J1リーグ ▽第25節 広島5―2G大阪(20日・Eスタ)
G大阪は松田浩新監督の初戦に今季最多の5失点で敗れ、7戦勝ちなしでJ2降格圏の17位から浮上はならなかった。前節から先発5人を入れ替え、フォーメーションも3―4―3から4―4―2へと変更して挑んだが大量失点。「最終的には力の差が出たが、前半はうまく戦ってくれた。全体的なボールへの寄せ、強度面が、あまりチームにない。そこがもう少し上がってこないと、いい試合になっていかない」と試合を振り返った。
片野坂前監督を解任し、コーチから昇格した新監督の下で迎えた初戦。前半2分には前政権下で構想外となっていたFWレアンドロ・ペレイラが、約3か月ぶりの先発にこたえて先制ゴール。同点とされた前半37分にも、3試合ぶり先発のMF斉藤がカウンターから意地の勝ち越しゴールを決めた。まさに“解任ブースト”を感じさせるような2得点でリードを奪い、前半を折り返した。
しかし後半に悪夢が待ち受けていた。4―4―2のコンパクトな陣形を組むG大阪に対し、広島はサイドチェンジを織り交ぜて隙間を広げていく。G大阪も足の違和感を訴えたレアンドロに代わり、後半頭から投入されたFW鈴木のスピードを生かしてカウンターからチャンスもつくったが、3点目は取れず。すると後半27分、MF野津田のサイドチェンジから、FWベンカリファに同点ゴールを許した。そのわずか4分後には3失点目。勝ち越しを許すと、その後はDF三浦が前線に上がってパワープレーを試みたが、逆に守備が崩壊してさらに失点を重ねた。
三浦は「2点取ってくれたのに、後ろとしてはふがいない。そこをチームとしても、DFラインとしてもはね返していかないと」と振り返った。残りは9試合。一刻も早く浮上のきっかけとなる勝利をつかまなければ、2012年以来2度目のJ2降格という悪夢が待ち受けている。