Ｇ大阪社長 監督交代で緊急会見「できることなら片野坂氏と最後まで心中したいのが本音」
Ｊ１Ｇ大阪の小野忠史社長（６１）と和田昌裕取締役強化アカデミー担当兼普及部長（５７）が１７日午後、オンライン会見を行い、片野坂知宏前監督（５１）との契約を解除し、松田浩監督（６１）に交代した経緯について説明した。
クラブはこの日午前に監督交代を発表。小野社長は「残り１０試合となり現実的に目標がＪ１残留となったため、このタイミングで松田新監督へ交代する決断をいたしました」と報告。松田監督は今季に限定しての契約で、Ｊ１残留だけを目指す。
近年タイトルから遠ざかっているＧ大阪はかつての攻撃サッカーを標ぼうし、片野坂監督を今季招へい。しかし結果につながらず、自動降格圏の１７位に低迷している。目指す方向性を一時的に変更しながらでも、守備構築に定評のある松田監督に託す。
Ｇ大阪は昨季もシーズン序盤に出遅れて５月に宮本恒靖監督を解任。今季はシーズン終盤まで片野坂監督で戦ったことについて、和田取締役は「去年とは状況が違った。勝ち星が少ない中でも雰囲気は非常に良かった。選手が取り組む姿勢が去年と全然違いました。そこが一番の要因」と説明した。小野社長も「チームの一体感、そこは昨年からの変化点。できることなら本当に片野坂氏と最後まで心中したいというのが本音ではありました」と打ち明けた。
１４日の清水戦（パナスタ）に０－２で完敗し、監督交代を決断した。クラブは７月３０日の京都戦（１△１）、６日の福岡戦（延期）、清水戦の３試合で、勝ち点６～７は絶対に必要だと考えていたという。「この３試合というのは注意深く判断せざるを得ない３試合だと思っていました」と和田取締役。９日にコーチに招へいした松田監督は当初、片野坂監督のサポート役と考えていたが、指揮官に踏み切った。
松田新監督はこの日、映像を使いながら２時間のミーティングを実施。その後初練習を行った。残り１０試合、ミーティングでは具体的な勝ち点目標は掲げることはなく、目の前の一試合一試合を全部勝ちきるということで選手とは共有した。小野社長は「残り１０試合、心込めて戦いたいと思います」と誓った。
