【G大阪】片野坂知宏監督、解任へ 後任は松田浩コーチが昇格 残り10試合、J1残留へ最後の一手
G大阪が片野坂知宏監督(51)を解任することが15日、濃厚になった。14日の清水戦でJ1残留を争うライバルに敗れ、17位のJ2降格圏に転落。6戦勝ちなしと約1か月半勝利がなく、残り10試合というタイミングで決断したとみられる。後任は今月9日にコーチ就任した前長崎監督の松田浩氏(61)が昇格するとみられる。
清水戦後、クラブ幹部は現時点での片野坂監督の解任を否定。しかし複数の関係者によると、15日中に監督交代の方針に傾いたもようだ。今季招へいした片野坂監督は、昨季も残留争いにも巻き込まれ、最終的には13位に終わったチームを、攻撃的なスタイルで立て直そうとした。しかしエースFW宇佐美のアキレス腱(けん)断裂による長期離脱もあり、軸となる得点源を固定できず低迷。今夏にはFW鈴木武蔵らを補強したが、いまだ上向かないチーム状態が続いていた。
クラブは片野坂監督のサポート役として松田氏をコーチに加え、清水戦が新体制の初戦だった。しかし残留に向けて一刻の猶予もないと判断し、守備組織の構築に定評がある松田氏に残りシーズンを託す見込み。昨季の宮本監督解任に続き、シーズン途中の監督交代は2年連続。J1残留に向け、流れを変えるための最後の一手に出る。
◆松田 浩(まつだ・ひろし)1960年9月2日、長崎県生まれ。61歳。現役時代は広島の前身・マツダでプレーし、J発足後は広島、神戸で主にDFとしてプレー。96年に引退後、監督として神戸、福岡、栃木で指揮。昨季は8年ぶりに監督復帰し、J2長崎でシーズン途中から指揮を執り、チームを立て直して4位に。しかし今季は結果が出ず、6月に解任となった。