【J1採点&寸評】G大阪2-2川崎|臆さず戦ったガンバだが…川崎指揮官は「敗戦のゲーム」と認めるも終了寸前にしたたかさ
G大阪――痛恨ミスで勝点3を逃す
[J1リーグ3節]G大阪2-2川崎/3月6日(日)/パナスタ
【チーム採点・寸評】
G大阪 6
リーグ戦で今季初の4バックを採用。公式戦で6連敗中の川崎に臆さず戦い、好ゲームを見せるが後半は劣勢に回り、痛恨のミスで勝点3を逃す
【ハイライト動画】王者がしたたかさを見せた!G大阪vs川崎戦ハイライト
【G大阪|採点・寸評】
GK
25 石川 慧 3.5
1失点目は、ノーチャンスだった。痛恨だったのは勝利を目前にした土壇場での凡ミス。一番悔やんでいるのは本人だろうが、軽率だった。
DF
3 昌子 源 5.5
三浦との連係は良く、苦しい場面では個の強さも見せる。劣勢の終盤は周囲に声もかけ、統率したが、最後の石川のミスは完全に目線を切っていた。
5 三浦弦太 6
チーム全体として狙いのある守備を見せていたこともあるがレアンドロ・ダミアンに自由を与えず、封じた。後半のピンチでも身体を投げ出す
13 髙尾 瑠 6(78分OUT)
小野瀬との連係は攻守でよく、課題だった1対1の守りでも激しさを見せてプレー。前半の優勢時には攻撃参加し、1点目につながるクロスも。
24 黒川圭介 6
持ち味でもあるドリブルは冴えており、前半は山根を押し込んで決定機も作り出す。藤春とは異なる武器で攻撃を活性化中。守備も安定してきた。
MF
15 小野瀬康介 6
前線に連動して守備の強度をもたらした。1失点目は宮城にかわされたのが原因だが、それを取り返すミドルで一時は勝ち越し点。もう少しで決勝弾だったのだが。
10 倉田 秋 5.5(78分OUT)
齊藤が縦横無尽に動く一方で、役割分担が明確になっており、バランスを保つ。危険なパスミスもあったが、要所で身体も張った。
G大阪――パトリックは圧倒的な空中戦の勝率でチームをサポート
MF
15 齊藤未月 6(57分OUT)
待望のリーグ戦デビュー。ルヴァンカップからの連戦だったが攻守で中盤を引き締め、ゴール前に顔を出す場面も。疲労を考慮しての交代だ。
29 山本悠樹 6(72分OUT)
守備意識が高かった分、肝心のパスで引っかかる場面もあったが、先制のボレーは技術の高さを証明した。慣れないサイドハーフで及第点。
FW
18 パトリック 6.5
シュートは1本も放てなかったが、圧倒的な空中戦の勝率でチームを助けた。守備意識も高く、チームの歯車として機能。
39 宇佐美貴史 6(57分OUT)
パトリックとともに前線から守備を怠らず、決してビルドアップにこだわらないこの日のG大阪で攻撃を牽引。無念の負傷交代に終わった。
交代出場
MF
17 奥野耕平 6(57分IN)
派手さはないが、苦しい時間帯にボールの回収力の高さを見せたり、正しいポジションを意識したりした。2点目の場面も前線に顔を出すなど効果的な動き。
FW
37 山見大登 5.5(57分IN)
投入直後はサイドハーフ、その後はFWでプレーしたが、期待されたプレーは攻守で少なかった。抜群の速さで相手の脅威になりたかったのだが。
MF
6 チュ・セジョン 6(72分IN)
中盤の守備の強度を落とさないことを意識し、投入直後から前に激しい守備を披露。守備意識を保ちつつも、2点目のきっかけになるパスを出した。
DF
26 柳澤 亘 -(78分IN)
押し込まれる時間帯で投入され、試合にスムーズに入る。苦しい時間帯には割り切って大きなクリアに徹し、目立ったミスはなし。
MF
14 福田湧矢 -(78分IN)
小野瀬の得点で勝ち越した直後、守備の強度を求められて投入。強気なプレーで後方を助けるプレーをし、大きなミスはなし。
監督
片野坂知宏 6
リーグ戦で初の4バックを採用。中盤の並びも含めて適切なチョイスだった。後半はやや後手に回ったが、選手交代も理にかなっていた。対川崎に臆さない戦い方を落とし込んだ。
川崎――“5連戦目”のハンディはあったが…
【チーム採点・寸評】
川崎 5.5
5連戦目というハンディはあったが、前半、G大阪の出足に押される。後半は盛り返したが、攻守で本来の輝きなし。指揮官も「敗戦のゲームだった」と認めた通りだった
【川崎|採点・寸評】
GK
1 チョン・ソンリョン 5.5
大きなミスはなかったが、シュート5本で2失点。2失点目はディフレクトして難しかったが、やや見送り気味に。
DF
13 山根視来 5.5
前半、黒川に振り切られ決定機を作られた。知念との連係もいまいちだったが、後半は改善。ただ、クロスを含めて精度が欲しい。
31 山村和也 6
パトリックに手こずる谷口をうまくフォロー。後半の押し込んだ時間帯は積極的に高い位置を取り、攻撃にも関与していた。
5 谷口彰悟 5.5
圧巻の空中戦の強さを見せるパトリックと局地戦で戦う。ばたつく場面もあったが、広い範囲をケアし、個人への負担は多かった。
15 佐々木旭 5.5(81分OUT)
劣勢の序盤に守備に追われながらも、前に出る意識を持っていた。ただプレー精度に問題があり、決定的な仕事にはつながらなかった。
MF
8 橘田健人 6
G大阪の出足がいい時間帯には守勢に回ったが、要所はケア。後半は攻撃にも絡んだが、山村が高い位置でプレーする分、リスク管理も
14 脇坂泰斗 5(58分OUT)
前半の低調を招いた一因だった。攻撃でもミスが目立ち、敵陣深くで効果的なプレーはできず。守備の強度も低く、途中交代も必然。
18 チャナティップ 5.5(58分OUT)
試合の入りでは全く存在感がなかったが、徐々に個人技を披露。ただ、上手さが周囲と噛み合っていない感もあり、相手の脅威になれず。
川崎――敗色濃厚のチームを救った小林のしたたかなプレー
FW
20 知念 慶 5.5(73分OUT)
右サイドでボールが収まらず、山根が上がる時間を作り出せず。小林の投入後、左サイドに回ってプレーはやや改善された。
9 レアンドロ・ダミアン 6
連戦の疲れか動きにキレがなく、三浦に狙い撃ちされた。いつものゴール前での迫力も欠いたが、ワンチャンスをものにするのはさすが。
19 遠野大弥 5(58分OUT)
前半レアンドロ・ダミアンの決定機を作ったが、ウイングでやや窮屈なプレー。途中交代もやむを得なかった。
交代出場
MAN OF THE MATCH
MF
17 小塚和季 6.5(58分IN)
低調だった中盤を家長とともに改善した。守備で強度を出しつつも、攻撃でも効果的にプレー。絶妙のパスで宮城の得点もお膳立て。
MF
41 家長昭博 6(58分IN)
やはり存在感は絶大で、低調だった攻撃が一変。ボールの預けどころとして機能。小塚が躍動したのもやはり、家長の存在あってだった。
FW
11 小林 悠 6.5(58分IN)
チームに必要なプレーを体現。自身の決定機はなかったが、敗色濃厚な展開でしたたかに石川のボールを奪い、同点弾につなげた
FW
24 宮城 天 6.5(73分IN)
投入直後はやや空回りも、小塚のパスを受けて絶妙の同点ゴールをゲット。その後も、ポスト直撃弾を放つなど得点への意識は高かった。
MF
3 塚川孝輝 -(81分IN)
疲労の見えた佐々木に代わって、守備面では大崩れなし。攻め上がる場面もあったが、やや周りとのかみ合いが悪かった。
監督
鬼木 達 5.5
5連戦の中で難しいマネージメントを強いられたのは事実だが、前線の構成に難あり。後半からの修正は適切だったが、ラッキーな勝点1だった。