磐田・大津祐樹が語る42歳MF遠藤保仁への憧れ「子供の頃感じた気持ちと何も変わらない」
【独占インタビュー】磐田で一際大きな存在感を放つ遠藤に感銘「学べることも多い」
大津祐樹は2021シーズンにジュビロ磐田に加入した。10年以来となるJ2の舞台で40試合に出場。ストライカーの一列後ろ、いわゆるシャドーのポジションからキャリアハイに並ぶ6得点を記録し、J2優勝とJ1昇格の立役者となった。
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クラブとして3年ぶりのJ1の舞台を戦う22シーズンに向け、大津は「選手としては絶対的にタイトルを目指すべき」と目標を掲げる。3月24日の誕生日で32歳。すっかりベテランの域に達した男は「若い選手たちにはチームのために行動する重要性を伝えていかなければいけないと思っています」と年長選手としての責任感を口にした。
磐田にはクラブ一筋の35歳GK八田直樹をはじめ、37歳のDF大井健太郎、33歳のMF山田大記、32歳のMF山本康裕、30歳のDF小川大貴といった生え抜きのベテラン選手が数多く在籍する。
大津は「彼らのようなチームをずっと引っ張ってきてくれた選手たちに今のジュビロは支えられている」と重鎮たちへ最大限の敬意を示す。「新しい選手も彼らと同じ思いを持ってプレーできれば絆も深まります。1年でも、たとえ半年でも関わった選手たちみんなチームのことを思ってプレーすればより強い集団ができると思っています」若手もベテランもチーム一丸となって戦うことの重要性を強調した。
伊藤彰新監督の下で再出発を切った磐田において、一際大きな存在と言えるのが日本代表歴代最多152試合出場、J1歴代最多642試合出場(22シーズン開幕戦終了時点)を誇るMF遠藤保仁だろう。20年シーズン途中にガンバ大阪から期限付き移籍で加入。昨季は大津らとともにJ2優勝に貢献し、今季から完全移籍でチームの一員となった。大津も10年先輩の“レジェンド”に対しては少年時代の憧れの気持ちが蘇ってくるという。
「選手として一緒にプレーできることがものすごく幸せなことですし、本当に凄いなって……。今、僕が遠藤選手を見て感じる気持ちは、子供の頃にプロサッカー選手を見て感じた気持ちと何も変わらないんです。プレーを見るだけで凄いと思わせる選手。もちろん一緒にプレーしていて楽しいですし、学べることも多い」
卓越したパスセンスと戦術眼を持つ稀代の司令塔。その技術はもちろん、42歳となっても第一線で活躍できるのはプレーに対する真摯な姿勢を保ち続けてきたからこそ。経験豊富な大津にとっても、やはり遠藤の存在は特別に映っているようだ。
[プロフィール]
大津祐樹(おおつ・ゆうき)/1990年3月24日生まれ、茨城県出身。新荘常磐SSS-鹿島アントラーズノルテJrユース-成立学園高-柏-ボルシアMG(ドイツ)-VVVフェンロ(オランダ)-柏-横浜FM-磐田。ドリブル突破で打開を図り、機を見て放つシュートで脅威を与える一方、ハードワークを惜しまず、果敢なボール奪取と献身的な守備でチームを支える。浦和レッズDF酒井宏樹とともに「スポーツの価値を最大化する」をテーマとしたプロジェクト「Football Assist」を進めている。