最終盤にドラマ…川崎FがG大阪勝利目前のミスを突いてドローに持ち込む【明治安田J1第3節】
明治安田生命J1リーグ第3節の1試合が6日にパナソニック スタジアム 吹田で催され、ガンバ大阪vs川崎フロンターレは2-2のドローに終わった。
先の浦和レッズとの敵地戦を今季初白星で飾り、ホーム帰還のG大阪。公式戦6連敗中の部が悪い相手との今節は4バック+2トップのシステムを用いて、出場停止明けのパトリックとともに新加入の齊藤がリーグ戦初先発を果たした。
川崎FはACL参戦の兼ね合いで2試合を前倒しで消化して、3勝1敗で暫定首位。3連勝がかかる今節はケガ人続出のディフェンスラインに山根、山村、谷口、大卒ルーキーの佐々木が並び、古巣戦の家長はベンチからスタートしている。
この試合を迎えるにあたり、G大阪が川崎Fのビルドアップをどう封じて、攻撃に繋げるかが注目された一戦はホームチームの良い守りからの攻めが印象的な序盤になる。
半ばを過ぎると、その川崎Fも徐々に敵陣深くで攻め崩しにかかるシーンを増やすが、守りに入っても危ない形を作らさず、狙い通りの戦いを展開するG大阪が先手を奪う。
34分に右サイド深くでボールを受けた高尾が右足クロス。山本がボックス中央に差し掛かるところで谷口のクリアに反応すると、右足の抑えが効いたボレーを叩き込んだ。
追いかける川崎Fは40分、チャナティップの個人技によるカウンターから同点機。左サイドからの遠野の折り返しをレアンドロ・ダミアンが押し込もうとするが、決め切れない。
後半から巻き返そうと、ボールを繋ぎながらチーム全体を押し上げ、あと少しでゴールという波状攻撃もみられたが、粘るG大阪も前半に引き続いてカウンターで応戦する。
だが、そのG大阪は55分頃、宇佐美が着地時に右足首付近を負傷。即座に交代を要求したエースが苦悶の表情を浮かべながら担架で退くアクシデントに見舞われてしまう。
そのなか、まず追いつこうと58分に小塚、家長、小林を一挙に投入した川崎Fが明らかに攻勢に。G大阪も交代枠を駆使して押し返そうとするが、川崎Fのペースが続く。
その川崎Fは75分に同点。73分から出場の宮城がバイタルエリア右からの小塚の浮き球パスをボックス左で受けると、対峙の小野瀬を剥がして右足でネットを揺らした。
嫌なムードが漂うG大阪だが、その2分後に反発力をみせる。右サイドの小野瀬が中に少し切り込み、左足ミドルを放つと、宮城の足を掠めたボールがゴール左に決まった。
再び追いかける川崎Fはその後も88分に右ポストを叩く宮城のダイビングヘッドで惜しい場面を作ったが、G大阪が後半アディショナルタイム5分の時間を巧みに進める。
だが、川崎Fが相手のわずかな気の緩みを見逃さず、同5分にGK石川が手からボールを離すと、背後にいた小林がカット。レアンドロ・ダミアンが無人のゴールに蹴り込んだ。
今季のホーム戦初勝利を目前としたところでミスが響いたG大阪は連勝ならずのドローに。劇的に追いついた川崎Fは辛くも勝ち点1を拾ったが、得失点差で首位の座から陥落した。
ガンバ大阪 2-2 川崎フロンターレ
【G大阪】
山本悠樹(前34)
小野瀬康介(後32)
【川崎F】
宮城天(後30)
レアンドロ・ダミアン(後45+5)