G大阪 3試合残してJ1残留決定 松波監督は「諸手を挙げて喜べる状況ではない」
「明治安田生命J1、大分2-3G大阪」(7日、昭和電工ドーム大分)
G大阪が2度大分にリードを許しながらも、FWパトリック(34)のハットトリックで逆転勝ち。3試合を残してJ1残留を決めた。
パトリックのハットトリックで苦闘のシーズンでの残留をようやく決めた。引き分け以上で残留が決まる試合で立ち上がりから大分に圧倒される。前半28分にはDF藤春のオウンゴールで失点。1分後に相手のパスミスを奪ったMF山本からのパスをパトリックが合わせて同点に追いついたが、前半39分に大分FW呉屋にゴールを許した。
しかし後半8分、ゴール前の混戦から倉田のシュートをパトリックがコースを変えて流し込む。これで主導権を取り戻すと、途中出場のFW山見が大分DF刀根のハンドを誘発し、このPKを後半39分にパトリックが冷静に決めた。
今季は開幕戦後に新型コロナ集団感染で2週間の活動停止を強いられるなど誤算も生じ、序盤から低迷。18位と降格圏にいた5月14日には宮本恒靖前監督を契約解除とし、松波正信強化アカデミー部長が暫定的に監督に就任。しかし後任監督の適任者が見つからず、松波監督が続投したが、終始残留争いの続くシーズンとなった。
終盤の勝負どころで3連勝を飾り、残留を決めた。松波監督は「今日勝ち切ったということでは良かった。ただ、我々が目指すポジションでは決してないので諸手を挙げて喜べる状況ではない」と最低限の目標を達成したことを振り返った。
シーズン残り3試合。「名古屋はルヴァンカップのチャンピオン、川崎はJリーグチャンピオン。そういう相手に対して、我々が今年積み上げたものをどこまでできるかしっかり出していきたい。湘南との最終戦もホームでなかなか勝ち星を挙げられていないので、サポーターに勝利を届け、シーズンをしっかり締めくくりたい」と話した。