【J1採点&寸評】G大阪1-5札幌|大量点を演出した駒井善成に「7.5」の最高点! ガンバは節目の一戦で自滅的な惨敗…
G大阪――前半から自陣でミスを繰り返し失点を重ねる
[J1リーグ31節]G大阪1-5札幌/10月2日(土)/パナスタ
【チーム採点・寸評】 G大阪 4.5 前半から自陣で稚拙なミスを繰り返し、失点を重ねた。パトリックへの単調なボールは4失点した後に改善したが時すでに遅し。30周年の節目で惨敗を喫した。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 4.5
枠内シュートの雨に曝された。前半はビッグセーブで踏ん張ったが、キックミスで流れを悪くする。大勢に影響はないが5失点目は珍しく守りのミス。
DF
26 柳澤 亘 5.5(HT OUT)
井手口との連係が攻守両面で良くなく、ビルドアップに絡みながら攻撃参加する持ち味は出ず。焦ってミスを犯し、ピンチを招く場面もあった。
13 菅沼駿哉 5
ルヴァンカップ準々決勝のような個のミスは少なかったが、組み立てに苦戦していた前半、もう少しピッチ内で修正する役割をしても良かった。
19 キム・ヨングォン 4
韓国代表DFとは思えない低調な出来。とりわけイージーミスで失点した1点目のパスミスはチーム全体のリズムを狂わせた。終始軽い守備に終始し、立て直せず。
4 藤春廣輝 5
ウェリントン・シウバとの連係はいまいちで攻撃で全く絡めず。ルーカス・フェルナンデスに翻弄された失点場面を含めて、いつもの粘り強さがなかった。
MF
6 チュ・セジョン 4.5(HT OUT)
チュ一人だけの責任ではないが、札幌の出足の良さに全く良さを出せず、それどころか稚拙なパスミスを繰り返してピンチを招く。前半井手口が抜け出した場面は好パス。
15 井手口陽介 5(79分OUT)
本職ではないサイドハーフだったものの、攻守で機能不全。後半ボランチにスイッチしてからも、漂う場面が多く、守備で期待された役割をこなせず。
G大阪――宇佐美は流れの中で怖さがなかった
MF
17 奥野耕平 4.5(HT OUT)
天皇杯の柏戦で見えていた気の利いたプレーは見る影もなかった。ボールを受けられないだけでなく、持ち味の潰しでも消極的だった。
28 ウェリントン・シウバ 5
まだ1点のビハインド時に井手口のクロスを頭で合わせきれなかったのは痛恨。藤春の攻め上がりも引き出せず、空回りする場面が多かった。
FW
18 パトリック 5.5
あまりにも単調なロングボールが続き狙い撃ちされた。山本が投入された後半は得意な形でボールも受け、一矢報いるヘディングシュートも決めた。
39 宇佐美貴史 5(79分OUT)
いい形でボールを受けられず、前線からの守備もチームとして機能不全。セットプレーでは2試合連続得点を演出したが、流れの中で怖さがなかった。
交代出場
DF
27 髙尾 瑠 5.5(HT IN)
柳澤と異なる持ち味で右サイドの活性化を期待されたが、一人では変えきれない。1点を奪い、流れを引き寄せつつあった時間帯に、ゴール前に顔を出し惜しいシュートも放つ。
MF
29 山本悠樹 5.5(HT IN)
前節はメンバー外だった悔しさをプレーで体現。後半から起用され、直後に4失点目を喫したが気持ちを切らさず、攻撃の起点となり前半欠けていたプレーを見せた。
FW
30 塚元 大 5(HT IN)
右サイドで攻守にテコ入れを期待されるが、中途半端な出来に。終盤は盛り返し、札幌ゴールに迫る気持ちは見せたが状況判断が悪く空回りも。
MF
21 矢島慎也 5(79分IN)
1点を奪い、やや盛り返した時間帯に投入。守備意識を高めた札幌に対して工夫はしたが、決定的な仕事をするには至らなかった。
MF
10 倉田 秋 5(79分IN)
流れを変えたかったが、ベテランらしからぬ凡ミスも多く、攻撃でリズムを作り出せなかった。なんとかしたい気持ちは見えたのだが。
監督
松波正信 4.5
自滅に近いミスを選手が犯したのは事実。ただ、札幌の狙い通りだった前半、もう少し適切な指示をしても良かった。
札幌――クラブ功労者を悼む喪章を巻いて臨んだ一戦
【チーム採点・寸評】
札幌 7
クラブの功労者、石水勲氏を悼む喪章を腕に巻き、気合十分のパフォーマンス。これまでの得点力不足が嘘のように、今季最多タイの5得点で圧勝した。
【札幌|採点・寸評】
GK
1 菅野孝憲 6.5
1失点はしたがGKの責任はなし。押し込まれる時間が続いた後半も大きなミスはなく、高尾の決定機でも菅野らしい好セーブで2点目は許さず。
2 田中駿汰 6.5
アカデミー時代に所属したG大阪相手に燃える。失点時はパトリックに競り負けたが、1点リードの前半、ウェリントン・シウバの決定機で身体を張ったのが大きい。
10 宮澤裕樹 6.5
単調なロングボールではあったが、パトリックに対して厳しく対応し、自由を与えず。終盤はやや苦しい対応を強いられたが、大崩れはなかった。
4 菅 大輝 6
最近の試合では失点に絡むミスがあったが、守備に関しては上々。ただその反面、攻撃へのサポートが少なかった。終盤、危険地帯で身体も張る。
MF 7 ルーカス・フェルナンデス 7
チーム2点目は見事な個の力でこじ開けた。相手ボックス内でキレのあるドリブルを見せ、キム・ヨングォンらを翻弄。高嶺のゴールでも起点になっていた。
MAN OF THE MATCH
14 駒井善成 7.5(89分OUT)
立ち上がりに奪った先制点がチームに自信をもたらし、G大阪の腰を引けさせる要因に。豊富な運動量に質が伴い、その後の得点にも絡む。
6 高嶺朋樹 6.5
最終ラインからの組み立てには課題もあるが、要所を抑えたクレバーさを攻守で披露。試合を決定づけた3点目は待望のプロ初得点に。
28 青木亮太 6(89分OUT)
カットインから積極的にシュートも放ち、前半だけでシュート3本。ただ、精度を欠き、決定的な仕事はできなかった。やや疲れもあったか。
札幌――ブレずにスタイルを貫き、ゴールラッシュを引き出す
MF
9 金子拓郎 6.5(78分OUT)
前半から守備でも強度の高いプレーを見せていた。前半オフサイドで取り消されたが幻のゴールも見事なプレー。ダメ押しの4点目を奪い、攻守で存在感。
35 小柏 剛 6(78分OUT)
シャドーのポジションでうまくボールを引き出したが、フィニッシュでもう少し迫力を出したい。ただ、4点目も演出し、最低限の役割はこなした。
FW
32 ミラン・トゥチッチ 6.5(64分OUT)
派手さはないが、守備の一歩目として貢献。チーム戦術にフィット感を高めているが、シュートはわずか1本。それでもストレスを見せずに黙々とプレーした。
交代出場
FW
33 ドウグラス・オリヴェイラ 6(64分IN)
攻撃ではやや荒さがあったが、その分守備では献身的にプレスバック。ゴールラッシュの締めくくりとなる5点目は東口相手に冷静にゲット。
FW
48 ジェイ -(78分IN)
シュートはゼロに終わったが、やはりピッチに立つだけで存在感がある。相変わらず足下にボールが入った時の安定感は高い。
DF
3 柳 貴博 -(78分IN)
押し込まれる時間帯で守備へのテコ入れとして起用。逆サイドまで攻撃時には顔を出すこともあったが、サイドの破綻を防いだ。
DF
50 岡村大八 -(89分IN)
パトリックへの対応に宮澤らが疲弊してきただけに、競り合い要員として起用され、ミッションをこなした。89分からの起用だったが試合への入りもスムーズ。
MF
44 小野伸二 -(89分IN)
投入時にはG大阪サポーターの一部からも拍手。クロスをダイレクトで合わせる場面は技術の見せ所だったが、ジャストミートせず。
監督
ペトロヴィッチ 7
直近の試合では得点力不足に喘いでいたが、ブレずにスタイルを貫く。後半流れが悪くなった時間帯にもう少し早く動いても良かったが、終盤のテコ入れは適切だった。