ブラジルのJリーグ通記者がJ1全20チームを5段階で“格付け”!「優勝」と「降格」の候補は?
唯一「優勝候補」の評価を受けたのは…
2月26日に新たなJリーグのシーズンが開幕。この一報を、地球の裏側でも待ち望んでいた人物がいる。日本サッカー通で知られるブラジル・メディア『globo』のチアゴ・ボンテンポ記者だ。現地時間25日、開幕について「これまでにはないフォーマットで、前代未聞の闘いが始まる」と綴り、J1リーグに参加する全20チームを査定した特集を掲載している。
「2020年は新型コロナウイルスの影響を受けて、降格のないシーズンとなった。そのため1部リーグは20チームとなり、2021年にスタートする新シーズンでは、4チームが自動降格するという異例のレギュレーションとなる。そしてVARの導入が開始され、交代は5人まで、水分補給休憩は維持され、入場は5000人まで。なんとも前代未聞のシーズンが幕を開ける」
また、同記者の調べでは今回J1リーグでプレーするブラジル人は新旧あわせて57人にのぼるという。ただ、「日本の非常事態宣言のために入国を制限されている選手も多く、到着しても2週間の隔離期間が設けられるため、新加入選手がデビューできるのは4月頃になりそうだ」とも伝えている。
さらに、ボンテンポ記者は全20チームを“格付け”。選手の出入りやチーム状況などを細かく査定したうえで、「優勝候補」「タイトル獲得に夢を持てる」「中間位をキープしそう」「転倒リスクあり」「降格候補」の5段階で評価している。
このうち、20チームで唯一「優勝候補」と評価されたのは、ディフェンディングチャンピオンの川崎フロンターレだ。ボンテンポ記者は「中村憲剛と守田英正は去ったが、昨年とほぼ同じ状態でスタートでき、三笘薫と田中碧はまだ欧州に行っていない。中盤は外国人戦力で補強し、ブラジル人のジョアン・シミッチも良い感じになじんでいる」と綴っている。注目の選手としては三笘、遠野大弥、宮城天の名を挙げた。
これに次ぐ「タイトル獲得に夢を持てる」クラブには、鹿島アントラーズ、名古屋グランパス、横浜F・マリノス、ガンバ大阪、セレッソ大阪、FC東京の6チーム。「中間位をキープしそう」なチームには、柏レイソル、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸、清水エスパルスを挙げた。
続いて「中間位をキープしそう」と「転倒リスクあり」の中間にコンサドーレ札幌を位置づけ、「転倒リスクあり」は大分トリニータ、サガン鳥栖の2クラブ。そして、「降格候補」とした5クラブは、横浜FCとベガルタ仙台、湘南ベルマーレ、徳島ヴォルティス、アビスパ福岡だった。
ボンテンポ記者は熱心にJリーグを追っており、シーズン中は毎週、同メディアでJリーグに関するコラムを掲載している。オープニングマッチは2-0で川崎が勝利し、ボンテンポ記者の予想通りに王者が上々の滑り出しを見せた。地球の裏側でも「前代未聞のシーズン」の開幕に胸を躍らせているようだ。