「めちゃくちゃ怖かった」ガンバ守護神、東口順昭が感じた川崎の完成度…王者を抑えるために必要なのは?
「あんだけ受けてしまったら、前半に失点してもおかしくなかった」
[天皇杯決勝]川崎1-0G大阪/1月1日(金)/国立
再三のピンチを凌ぎ最少失点にとどめた守護神も、王者のアタックには脱帽せざるを得なかった。
5年ぶり6度目の天皇杯タイトルを目指したガンバ大阪は、決勝でリーグ王者の川崎フロンターレと対戦。序盤からポゼッションで圧倒され、前半を守護神・東口順昭の好セーブなどで凌ぎスコアレスで折り返したが、55分に大型ルーキー三笘薫にネットを揺らされると、終盤の猛攻も及ばず。0-1で敗れ、今シーズンを無冠で終えることとなった。
東口は試合を振り返り、「前半はいい流れだったと思う。今シーズンの自分たちの戦い方を見ても、前半に失点すると難しい試合になるので、川崎相手にはとくに前半0-0で折り返すのがマストだった。自分たちの流れだとは思った」とスコアレスで折り返した前半までの試合運びを評価した。
しかし一方で、「あんだけ受けてしまったら失点は前半にしてもおかしくなかったし、後半15分、20分まではしっかり耐えてカウンターというところでしか(チャンスは)なかったと思う。それは今の自分たちの実力だと思う」と、潔く自らの未熟さを認めるとともに、「相手の攻撃の迫力だったり、人数の掛け方だったり。そういうところはもっと改善していかないといけない」とチームの課題を指摘した。
そして、90分にわたり、劣勢に晒された川崎の攻撃に対しては、「めちゃくちゃ怖かった」と率直な感想を述べると、「やっぱりリーグで最多得点を獲っているだけあるし、最後のフィニッシュは高いものがあるので、前半は身体を張って乗り切れましたけど……。すごい完成度。あれを抑えるのは高い集中力と強度が90分間必要になる」と王者の迫力ある攻撃を称え、抑えるためのポイントを挙げた。
来季への課題としては、チームで取り組む後方からのビルドアップの精度を挙げる。 「ビルドアップするのは後ろがリスクを負うことになるので、それをチームとしてどう受け止めていくのかは今の課題だと思う。ひとりでリスクを負うとなると、難しくなるので、組み立てはやっぱりチーム全体でやっていかないといけない」
川崎には今季3度の対戦で、いずれも敗戦に終わった。悔しさを胸に刻み、「やっぱりこういう舞台に立ち続けたい」と願う守護神は、リベンジのシーズンを見据えていた。