“緊急出場”内田のフィードから劇的同点弾!! 意地見せた鹿島、後半ATに追いつきG大阪とドロー

[8.23 第12節 鹿島1-1G大阪 カシマ]

J1リーグは23日、第12節を各地で行い、鹿島アントラーズがガンバ大阪と1-1で引き分けた。現役ラストマッチを迎えた元日本代表DF内田篤人は前半16分から緊急出場すると、後半アディショナルタイムに内田のロングフィードからDF犬飼智也が同点弾。最後の最後に勝ち点1をもぎ取った。

2006年から鹿島で足掛け7年、2010年夏からドイツで8年半を過ごした内田の現役ラストマッチ。試合前には鹿島の登録メンバーが内田と同じ2番のユニフォームを背負い、ウォーミングアップを行った。

内田は3試合ぶりにベンチ入り。鹿島は前節の横浜FC戦(●0-1)から守備陣5人を一気に入れ替え、GK沖悠哉、DF広瀬陸斗、DF関川郁万、DF犬飼智也、DF杉岡大暉が新たに入った。対するG大阪は前節の浦和戦(●0-1)から4人を入れ替え、DFキム・ヨングォン、MF福田湧矢、MF倉田秋、FWパトリックを起用した。

立ち上がりは大きなモチベーションを持って入った鹿島が勢いよく敵陣に攻め込み、FWエヴェラウドやMF和泉竜司がチャンスを創出。ところが前半6分、G大阪は左サイドを崩して倉田がドリブルでえぐると、グラウンダーでのクロスに対してFW宇佐美貴史がニアでつぶれ、ファーから飛び込んだMF小野瀬康介がシュート。ニアポスト脇を撃ち抜いて先制に成功した。

前半13分、鹿島はDF広瀬陸斗が相手のクロスをブロックしようとした際に太もも裏を痛めて担架でピッチ外へ。16分、内田に早くも出番が訪れた。チームキャプテンのMF三竿健斗はすぐさま内田に歩み寄ってキャプテンマークを手渡し。J1リーグ戦148試合目のピッチに立った背番号2は右腕に黄色の腕章を巻いた。

前半34分、鹿島は内田がロングフィードを処理し、そのまま右サイド攻撃を展開。MF土居聖真が同期入団のDF昌子源とのマッチアップから惜しいクロスを上げた。38分には三竿のロングフィードから攻撃参加していた内田が頭で落とし、土居の落としからエヴェラウドにつなぐ良い形が見られた。39分には内田が相手の攻撃をファウルで止め、イエローカードを受けた。

G大阪は1点リードで迎えた後半8分、MF矢島慎也の浮き球スルーパスに宇佐美が抜け出すと、鹿島のディフェンスラインと沖がボールをお見合い。それでもなんとか競り合って宇佐美の動きを阻むと、シュートはゴール前に戻った沖がセーブした。11分、鹿島は内田のロングフィードからこぼれ球をエヴェラウドが拾い、惜しいシュートを放った。

鹿島は後半18分、MFファン・アラーノと和泉に代わってMF遠藤康とFW上田綺世を投入。上田は6試合ぶりの復帰となった。G大阪も22分、宇佐美と倉田を下げてMF小野裕二とDF高尾瑠を入れてシステムを4-4-2から5-4-1に変更。直後の飲水タイムでは、ここまでクロスやフィードで見せ場をつくっていた内田が右膝のテーピングを巻き直した。

鹿島は後半30分、エヴェラウドと三竿に代わって高卒ルーキーのMF荒木遼太郎とFW染野唯月を投入。するとアディショナルタイム5分、最後は内田のロングフィードからドラマが生まれた。左サイドで競り合ったボールから短いパスをつなぎ、荒木がクロスを送り込むと、犬飼がヘディングシュートで土壇場の同点弾。そのまま試合は終わり、鹿島が勝ち点1をもぎ取った。

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