【川崎】G大阪の守備を破った華麗な一発。大島僚太の強烈ミドルの舞台裏

川崎は連勝を7に伸ばす

[J1リーグ8節]G大阪0-1川崎/8月1日(土)/パナスタ

大島僚太のファインゴールが均衡を破った。後半開始早々の48分。前を向いてペナルティエリアに入り込んだ三笘薫からのリターンパスを受けると「ワンタッチで打とうというイメージ」を持っていたという川崎の10番は右足を振り抜いた。

「中の様子やゴールの位置は見てなかったんです」と大島は振り返るが、相手選手をかすめる鋭い弾道に対し、G大阪の名手・東口順昭は反応できなかった。ブラインドになっていた面はあるが、試合前、川崎のFW小林悠が「日本で一番セービング技術が高いと思います」と称賛していたGK東口が棒立ちだったことも、大島のシュートの鋭さを際立たせていた。

そして大島のゴールをお膳立てしたのは三笘だった。今季ここまでの三笘のプレーを見ていれば、高度に警戒する必要がある選手なのは明らか。また先制点の直前にも三笘はドリブルからシュートを打っており、“三笘包囲網”への布石は打たれていた。

実際に大島のゴールシーンでは、その大島にラストパスした三笘にはG大阪の3選手が対応に向かう状態になっていた。ワンプレー前の三笘のシュートがG大阪の選手を突き動かしたのだろう。

三笘にG大阪の選手が集中した結果、ペナルティエリア外の絶好の位置にスペースが生まれていた。ここで三笘からのリターンパスを受けた大島は鋭くコンパクトなスイングでミート。均衡を破る先制点を突き刺したのだ。三笘からのパスに準備していたと振り返る大島は、余計なことを考えず、無心で打てたこともファインゴールの要因だったのかもしれない。
G大阪戦は川崎にとって苦しい試合だった。

首位の川崎は前半、大島が言うところの「正しい位置」を取ってきたG大阪の対応に苦慮。ミスも見られ、ピンチも迎えた。そういう意味では、前半を終え、ロッカールームでのインターバルを経た両チームが同じような展開を見せるのか。それとも川崎が巻き返すのか。大島のゴールはまだ先行きが見えない時間帯の貴重な先制点でもあった。

試合はこの1点を守った川崎が勝利。2位のG大阪との直接対決を制し、連勝をJ1でのクラブ新記録の「7」に伸ばし、首位の座をひた走っている。

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